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2012 年度 実績報告書

筋血流量の低下による廃用性筋萎縮誘導機構の解明と萎縮予防法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 23650337
研究機関東海大学

研究代表者

津田 道雄  東海大学, 医学部, 非常勤教授 (00102848)

キーワード筋萎縮 / 血流 / ヒラメ筋 / 長指伸筋 / 遺伝子発現
研究概要

先行研究に引き続き、廃用性筋萎縮の動物実験モデルを構築した。ラット(Wistar種およびFischer種)の右下腿から遠位部をギプス固定することによる筋萎縮の誘導モデルを用いた。研究対象筋はSO線維が多いヒラメ筋(SM)、FG線維が多い長指伸筋(EDL)を選択した。筋萎縮の実験モデルでは、10日間ギプス着用側(右)のヒラメ筋で有意な筋萎縮が認められたが、長指伸筋の萎縮は左右差で有意差が無く軽微なものであった。
筋血流量の測定に関して、従来の経皮的な血流測定では、筋固有の血流量を対象とするには限界があり、本研究の目的と合致しないため、Br標識microsphereを用いた血流量の測定を採用した。尾動脈から血圧測定等のために血管を確保したうえで、頸動脈からカテーテルを左心室まで進入させ、microsphereを末梢循環系へと投与し、組織を回収の上で分析する手法を用いた。腎臓などの対称性臓器を基準として、下腿筋群における左右血流差を分析した。血流測定結果においては、ギプス脚のヒラメ筋で有意な血流現象が認められた。時系列に置いては、ギプス装着後、速やかに本筋の血流減少が認められた。
筋萎縮による遺伝子発現の変化を網羅的に分析するために、DNAアレイ解析を試みた。様々な遺伝子群での発現が認められ、10日ではSarcomere遺伝子群をはじめとする骨格筋形成に関与する遺伝子発現がヒラメ筋で低下し、degradationやapoptosisなどの分解系においては、ヒラメ筋での発現が高い傾向を示した。さらに、いくかの対象となるものに関してはRT―PCRによる分析もあわせて行った。
期限内に筋血流と筋萎縮誘導機構まで解明することは困難であったが、筋血流の低下や停滞が遺伝子発現を変化させ、筋萎縮の1つの因子である可能性を示唆することができた。更なる筋萎縮と血流の関連性を検討していきたいと考えている。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2012

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 廃用性萎縮と筋血流変化について2012

    • 著者名/発表者名
      山門一平, 津田道雄
    • 学会等名
      日本体力医学会
    • 発表場所
      岐阜
    • 年月日
      2012-09-14

URL: 

公開日: 2014-07-24  

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