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2011 年度 実施状況報告書

廃用性萎縮筋の筋線維構造と筋細胞外環境の統合的解析

研究課題

研究課題/領域番号 23650343
研究機関広島国際大学

研究代表者

清水 壽一郎  広島国際大学, 保健医療学部, 教授 (80294403)

研究分担者 中島 正光  広島国際大学, 保健医療学部, 教授 (20198097)
小澤 淳也  広島国際大学, 保健医療学部, 准教授 (00435059)
研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2014-03-31
キーワード単離骨格筋細胞 / 廃用性萎縮 / 受動的力学的特性 / 初代培養標本 / 免疫蛍光染色
研究概要

まず、廃用性萎縮筋細胞の力学的特性を解析するために、単離骨格筋細胞標本を作製し、原子間力顕微鏡を用いた細胞の受動的力学特性解析と免疫蛍光染色による筋線維構造の解析を行っている。現在のところ、単離骨格筋細胞の作成効率を上げるための工夫を行っているところである。これまでのところラットのFlexor Digitorum BrevisあるいはExtensor Digitorum Longusを用いて単離初代培養標本を作製しているが、単離骨格筋標本の採取効率および細胞の状態の安定化の向上が課題となっている。骨格筋細胞は分化後の細胞融合により、通常の細胞とは比較にならないほど長い細胞であり、単離初代培養時に骨格筋細胞がループ状に重なるなどの状態でも細胞の安定性が低下する。また、培養皿をコートする必要があるが、文献的に推奨されるコラーゲンコート、ゼラチンコートなどを試みてはいるが、より安定化させるためのコート材の探求も進める必要がある。また、細胞長を抑えるためにも、ラットに代えてマウスのFlexor Digitorum Brevisを中心に実験を進め、安定した標本の作製が可能となった段階でExtensor Digitorum Longusや他の筋組織を用いて実験を行うよう方針の変更を検討中である。安定性に難があるものの、単離した骨格筋細胞について原子間力顕微鏡での受動的力学的特性解析をまず実施している。一般的に核およびその極近傍では応力変形性が乏しいが、単離初代培養骨格筋細胞でも部位により応力変形性が異なる可能性が示唆されている。またFlexor Digitorum Brevisを用いるため、廃用性萎縮動物モデルの作成方法についてもさらに検討が必要である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

単離骨格筋細胞初代培養標本の作製効率と安定性の向上が必要である。次年度はさらに標本の作成方法を改善し研究を推進させることとしたい。

今後の研究の推進方策

より安定した単離骨格筋細胞初代培養標本の作製をめざし、手技的の改良と培養皿のコート材などについても探求を行う。この過程がネックとなっているが、以降の解析段階はこれまでに培った実験手法で対応可能であり、速やかな研究の推進が可能となる。廃用性萎縮筋モデルについてもFlexor Digitorum BrevisやExtensor Digitorum Longusを用いるため、後肢懸垂モデルに加えて、大腿神経切離もでるなどを検討する。ただし、機能回復過程についての解析を考えると、神経切離もでるは不適当とも考えられるが、電気的刺激による筋量回復過程における筋線維の状態を把握するためには必要なモデルであると考える。受動的力学的特性の測定についても、正常筋組織、萎縮筋、機能回復筋を用いた、静止時での測定に加え、バリウムあるいは電気的強縮状態での力学的特性を把握することで、筋線維の状態と力学的特性の関係をより詳細に解明しうると考える。

次年度の研究費の使用計画

廃用性筋萎縮モデルの作成、単離骨格筋培養実験および受動的力学的特性実験に必要な、実験動物および試薬などの調達の他、調査、成果発表に必要な旅費とする。

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公開日: 2013-07-10  

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