研究課題/領域番号 |
23650345
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
市江 雅芳 東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (20193427)
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研究分担者 |
赤澤 堅造 大阪工業大学, 工学部, 教授 (30029277)
佐藤 正之 三重大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (70303732)
塚原 徹也 独立行政法人国立病院機構(京都医療センター臨床研究センター), 臨床研究センター, 研究室長 (30217278)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2013-03-31
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キーワード | 音楽療法 |
研究概要 |
<タッチパネル式音符・音名変換装置の開発> 研究初年度である平成23年度は、主として「タッチパネル式音符・音名変換装置の開発」に注力することとした。当初は、大阪工大の赤澤が開発したタッチパネル式の「Cymis」をベースに開発する予定であったが、京都医療センターで試作機を運用するうちに、臨床応用するためには新たに装置を開発しなければならないことが判明した。そのため、装置の開発に予定よりも時間がかかり、臨床的に運用可能となったのは12月であった。その後は、京都医療センターでの試用を行いながら改良を加え、3月には当初予定の通り、大阪工業大学、東北大学、京都医療センター、三重大学の4カ所に、試作機を設置することが出来た。<トレーニング手法の考案> 東北大の市江が担当するトレーニング手法の考案についても、上記の試作機が完成してから着手しなければならなかったため、市江が京都医療センターへ行き、現場でディスカッションを繰り返しながら、トレーニング手法を考案した。時間の関係で、平成23年度は本装置へmidi鍵盤を接続して行うトレーニング手法の開発に留まり、管楽器型ウィンドmidiコントローラを接続したトレーニング手法の開発は、平成24年度へ先送りすることとなった。<認知症患者への応用の検討> 主として、京都医療センターで試作機の改良を行いながら、実際に認知症患者の音楽療法で本試作機を用いて検討を行った。その結果、本装置を2台併用することで、様々な応用の可能性があることが判明した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究概要で述べたように、タッチパネル式音符・音名変換装置の開発に時間がかかり、管楽器型ウィンドmidiコントローラを接続したトレーニング手法の開発が先送りとなったが、認知症患者への応用に関して、本装置を2台併用したトレーニング手法の可能性が判明するなど、研究の一部については予想以上の進展がみられた。 したがって、研究全体としては、「おおむね順調に進展している」と考えている。
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今後の研究の推進方策 |
平成24年度は、平成23年度に開発した試作機をベースに、本装置を2台併用したトレーニング手法を開発する。また、管楽器型ウィンドmidiを用いたトレーニング手法についても検討する。 試作機のブラッシュアップは、大阪工大の赤澤が中心となって行うが、試用は平成24年度と同様に京都医療センターの塚原らが主体となって実施する。トレーニング手法の開発に関しては、東北大の市江と三重大の佐藤が中心となって考案し、必要に応じて京都医療センターおよび東北大学でミーティングを開く。 認知症患者への応用に関しては、当初予定していた「杜のホスピタル・あおば」での実施が病院の都合で現段階では不透明であるため、平成23年度と同様に主として京都医療センターで行う。効果の検証については、専門家である三重大の佐藤が中心となって行う。
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次年度の研究費の使用計画 |
次年度使用額は、当初予定していた管楽器型ウィンドmidiを用いたトレーニング手法の開発を次年度に延期することによって生じたものであり、平成24年度請求額と合わせて研究全体の遂行に使用する予定である。 国内4カ所の共同研究であるため、平成24年度の研究費は、管楽器型ウィンドmidiを用いたトレーニング手法の開発に必要な経費以外は、主として研究打ち合わせのための旅費として使用する予定である。
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