研究課題/領域番号 |
23650350
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研究機関 | 豊橋技術科学大学 |
研究代表者 |
寺嶋 一彦 豊橋技術科学大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (60159043)
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研究分担者 |
鈴木 重行 名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (60179215)
南 哲人 豊橋技術科学大学, エレクトロニクス先端融合研究所, テニュアトラック准教授 (70415842)
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キーワード | 免荷式歩行訓練機 / 全方向移動 / 意図推定 / レーザセンサ / 免荷力制御 / フィードバック制御 / リハビリ / 医療福祉 |
研究概要 |
歩行訓練機には、歩行装具、歩行器、吊り上げ式歩行訓練機、パワースーツなどがある歩行装具は、筋肉低下の者には、荷重を支える必要がある。パーワーアシストスーツや歩行器は、重度障害者には、体を支えることが無理な点がある。吊り上げ式は、早期リハビリテーションに向いているが、最適な吊り上げ力を自動調整できる機器はなく、吊り上げ力により歩行動作が小さくなり歩行運動の妨げとなることも多い。脊髄損傷者の歩行訓練には、吊り上げ式歩行訓練機で効果を上げたという報告が多くされている。しかしながら、現状の歩行訓練装置では、トレッドミルによる固定場所での訓練、あるいは前方向の直線移動のみで好きな方向に動ける全方向移動機能はなく、訓練の範囲が極めて限定されている。また、個人の体格などに合わせてテーラーメイドに吊り上げ力や歩行運動速度を調節する自動調節機能がなく、理学療法士の経験と勘により調整している。さらに現在までに、歩行指令値は、人によらず、定められたパターンに与えられていることが多く、健康状態に応じて損傷者の望む目標パターンを得る方法がない。自分の望む歩行パターン(歩行移動方向、歩幅、吊り上げ力、歩行速度など)で適切にアシストされて歩行することは困難であり、その開発が待たれる。 歩行リハビリに対して、訓練者の臨む方向に歩行器が動くように、全方向移動歩行訓練機を製作した。そして、歩行者の動きたい方向を知る意図推定アルゴリズムを構築した。歩行期下部にレーザセンサを取り付け、足の動きにより糸を推定することにした。2つの足の位置を測定し、その中央に重心があると仮定し、そこに、歩行器が移動するようにした。また障害者実験を行い、障害者に適用した場合の、問題点を明らかにし、改善した。さらに、免荷機構に対しては、フィードフォワードで、足の動きに応じて、免荷を50%にする制御式を提案した。
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