最近,高齢者の一人暮しが増加し,高齢者の独居死が社会問題になっている.このため,高齢者の健康管理や異状通報を行うシステムの必要性が高まっている.本研究は,センサを有床義歯(入れ歯)に埋め込むことにより,高齢者の生体情報を常時計測し,異状が見つかれば,医療機関や家族に通報するシステムの実現を目指している.本研究では,温度センサと加速度センサのそれぞれを口蓋床(人工歯のない有床義歯)に埋入し,計測実験を行った.その結果,温度センサにより体温だけでなく食事の有無を,また,加速度センサにより咀嚼,歩行,転倒の状態を,判別できることが分かった.
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