研究課題/領域番号 |
23650396
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
土屋 純 早稲田大学, スポーツ科学学術院, 教授 (60236908)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2013-03-31
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キーワード | クロスカントリースキー / パフォーマンスの評価 / 運動力学的データ / 運動生理学的データ / 同時計測 |
研究概要 |
本研究の最終的な目的は、クロスカントリースキー滑走中の体力および技術を同時に計測することによって、競技パフォーマンスの変化を検討するものである。そのために初年度となる2011年度には、同時計測のための準備段階として2つの実験を実施した。まず、7名の男子被験者を対象に、専用トレッドミル(ベルテック社製)上においてローラースキーを用いて、3分毎に速度および傾斜のいずれか、あるいは両方を増加させる漸増負荷試験を行い、運動生理学的データを計測した。滑走中の走法は選手に最も滑走しやすい走法を選択させた。滑走中の心拍のR-R間隔は、ハートレートモニター(RS800、ポラール社製)を用いて計測した。また、滑走中の酸素摂取量は、Mijnhardt社製Oxiconを利用し、呼気ガス交換諸量のデータを出力した。さらに、血中乳酸濃度は、3分毎の各ステージ終了時に、ラクテート・プロ(アークレイ社製)を用いて測定した。その結果、負荷の増加に伴い、心拍数、酸素摂取量および血中乳酸濃度の増加が認められた。次に、2名の男子被験者を対象に、専用トレッドミル(ベルテック社製)上においてローラースキーを用いて、3分毎に速度および傾斜のいずれか、あるいは両方を増加させる漸増負荷試験を行い、運動力学的データを計測した。計測に当たり、2名のうち、1名はダイアゴナル走法を、もう1名はダブルポーリング走法を用いて実施させた。滑走中のポール反力は、キスラー社製フォーストランスデューサーを、選手のポール下部に専用の治具によって固定し、鉛直方向の反力を検出した。測定の結果、負荷の増加に伴い、ポール反力の増加が認められた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
クロスカントリースキー滑走中の同時計測では、各機器がすべて正確に測定できる必要があり、それらの環境を設定するのに準備を要した。2011年度内にすべての測定機器をトレッドミル上で稼働できるよう、設定できたことによって、同時計測の準備が整った。
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今後の研究の推進方策 |
運動生理学的データおよび運動力学的データの同時計測を実施し、体力及び技術がどのように変化してパフォーマンスに影響を及ぼすのかを明らかにする。
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次年度の研究費の使用計画 |
すでに研究環境の整備が整ったため、主に被験者の謝金、消耗品等に充てる。
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