本研究は、日常的・継続的スポーツボランティアに対するマネジメントシステムの構築に向けた問題点の把握ならびに基本的な考え方について検討することを目的とした。文献レビュー及び国内外の事例分析を通じて、「調達」「開発」「維持」という局面を分析視点として導入することにより、研究課題が体系的に整理されること、調達及び開発の局面では、資格・人材開発に対する姿勢が「無関心-資格至上主義」に二極化していること、主体的な人材育成・能力開発視点の欠如といった問題を指摘した。また維持の局面では、処遇をめぐる金銭的報酬への収斂傾向、非金銭的報酬に対する無関心、スタッフの処遇改善に消極的な傾向などを指摘した。
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