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2012 年度 実績報告書

機能性RNAを介した運動による筋萎縮抑制メカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 23650402
研究機関筑波大学

研究代表者

武政 徹  筑波大学, 体育系, 教授 (50236501)

キーワード機能性RNA / 筋肥大 / 筋萎縮抑制 / マイクロRNA
研究概要

マイクロRNA(以降miRNAと略記、個々のmiRNAについてはmiR-#と記述する)は20~25ヌクレオチドの極小さなRNAであり、タンパク質をコードしているメッセンジャーRNA(以降mRNAと略記)とは異なる、いわゆるNon-coding RNAの一種である。miRNAの生体内での機能としてはmRNAに結合することで、直接これを分解するなどして、タンパク質への翻訳を妨げる働きをしている。
心筋や骨格筋ではmiRNA-1、miRNA-13a、miRNA-13b、miRNA-206、miRNA-208、miRNA-208b、miRNA-49などのmiRNAの存在が確認されており、発生段階の各ステージで様々な遺伝子発現の制御をしていると予想されているが、詳細はわかっていない。例えば、骨格筋では筋芽細胞が分化して融合する際、miR-1とmiR-206がギャップジャンクション(細胞境界)に存在するコネキシン43という蛋白質の発現を抑え、融合を促進することがわかっている程度で、他のmiRNAの機能については不明である。
我々はレジスタンス運動による骨格筋の肥大時にもmiRNAが関与すると予想し、マイクロアレイ解析という網羅的にmiRNAの発現量の変化を検出できる方法をマウスの代償性過負荷による筋肥大モデルに適用し、筋肥大時に変化を起こすmiRNAを解析した。その結果、筋肥大時にはmiR-21の発現が特異的に上昇することを突き止めた。miR-21はPDCD4、PTEN、SPRY2などの癌抑制遺伝子をターゲットとしていることが、ターゲット予想プログラムにより予想され、実際肥大を起こしている骨格筋ではこれらPDCD4、PTEN、SPRY2などの癌抑制遺伝子が抑制され、結果的に肥大が起きていることが確認できた。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2013 2012

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件) (うち招待講演 2件)

  • [雑誌論文] Possible involvement of microRNA-21 in skeletal muscle hypertrophy2012

    • 著者名/発表者名
      Tohru Takemasa, Yousuke Abe, Chiaki Kumagai, Hidenori Kiyosawa
    • 雑誌名

      Adv. Exerc. Sports Physiol.

      巻: 18 ページ: 5-15

    • 査読あり
  • [学会発表] 筋肥大の分子メカニズム-遺伝子ドーピング検出技術創成の試み-2013

    • 著者名/発表者名
      武政徹
    • 学会等名
      第157回日本体力医学会関東地方会
    • 発表場所
      日本体育大学(東京都)
    • 年月日
      20130330-20130330
    • 招待講演
  • [学会発表] ドーピング研究最前線 迫りくる危機に研究者はどう立ち向かうのか?周辺研究領域の専門家がアスリートのドーピングの今と今後を考える(シンポジウム3)2012

    • 著者名/発表者名
      武政徹
    • 学会等名
      第20回日本運動生理学会
    • 発表場所
      筑波大学(茨城県)
    • 年月日
      20120728-20120729
    • 招待講演

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公開日: 2014-07-24  

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