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2011 年度 実施状況報告書

外部刺激に対する循環器制御応答の高精度抽出手法の開発とヘルスケア応用

研究課題

研究課題/領域番号 23650415
研究機関東京大学

研究代表者

小谷 潔  東京大学, 新領域創成科学研究科, 准教授 (00372409)

研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2013-03-31
キーワード心拍変動 / 呼吸位相 / 血圧
研究概要

本年度は申請者らがこれまでに構築してきた呼吸位相領域での解析を発展させ,新たに外部刺激に対する血圧・心拍の制御応答を高精度で抽出する手法を提案・構築した.提案手法においては,はじめに刺激応答に関連しない通常時の時系列から呼吸性の変動波形を抽出する.その後,刺激応答の波形から呼吸性の変動成分を除き,時間軸に再変換することで,刺激に起因する影響をう時間軸で抽出するものである. はじめに嚥下をテスト刺激として用いて実験を行った結果,今回提案したアルゴリズムにおいて,刺激のない時間帯の心拍・血圧応答波形が平坦になり,また刺激時においてはその反応を顕著に抽出することを確認した.この結果から,提案手法は呼吸性および血圧性の周期変動に埋もれていた刺激応答を抽出できることが示された. 次に,胸腔内圧の変化が呼吸性洞性不整脈に与える影響を解析することで,本信号処理手法では除去する対象である呼吸性の循環器変動のメカニズムを考察することができた. さらに,立ちくらみなどの対策,予防に向けた基礎的検討として,突発的な姿勢変化に提案手法を適用し,起立時の血圧変化から呼吸性の変動を分離して評価を行った.その結果,姿勢変化に対して収縮期血圧と拡張期血圧は必ずしも同じ傾向の反応を示さないという結果が得られた. 以上のように,本年度は外部刺激に対する循環器応答の抽出手法を構築・実装し,いくつかの具体例の評価から手法の有効性を示すことができた.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本年度内に基本となる信号処理手法を構築・実装しており,いくつかの外部刺激において検証を行うことができたため,おおむね順調に進展していると考えております.

今後の研究の推進方策

本年度構築した解析アルゴリズムを元に,実生活を想定した各種外部刺激に対する循環器応答を評価する.それによって,実生活での支援に向けた検討を行う.

次年度の研究費の使用計画

実験用消耗品および成果発表にかかる経費の支出に使用したいと考えております.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2011 その他

すべて 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [学会発表] 体動および呼吸リズムが呼吸性洞性不整脈に与える影響の評価2011

    • 著者名/発表者名
      沼田崇志,小谷潔,神保泰彦
    • 学会等名
      平成23年電気学会電子・情報・システム部門大会
    • 発表場所
      富山大学五福キャンパス
    • 年月日
      2011年9月7日
  • [備考] なし

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公開日: 2013-07-10  

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