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2013 年度 実績報告書

非侵襲的に測定した動的運動時の筋温と体温調節能・運動能に関する定量的解析

研究課題

研究課題/領域番号 23650418
研究機関京都工芸繊維大学

研究代表者

常岡 秀行  京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 教授 (20188600)

研究分担者 芳田 哲也  京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 准教授 (00191601)
キーワード熱流補償法 / 発汗量 / 無酸素パワー / 有酸素パワー
研究概要

今年度は最大有酸素パワーに焦点をあてて、昨年度と同様に水循環スーツを用いた様々な下半身冷却・加温条件を設定して運動負荷実験を行った。具体的には健康な成人男子10 名を対象として28℃に設定した実験室で自転車負荷装置(リカベント 式エルゴメーター)を用いた負荷漸増法による運動を、水循環スーツを用いて10℃~40℃の水を循環させた条件で実施した。最大運動時間や最大酸素摂取量は各条件間で顕著な違いは認められなかったが、大腿部の筋温を36℃~38℃に設定した条件では鼓膜温や発汗量、および心拍数が34℃条件に比べて高かった。これらの結果から、温熱ストレスを軽減して有酸素パワー を最大限に発揮できる至適筋温は34℃程度であることが明らかになった。
さらに、これまでに得られた実験データを整理して検討した結果、1)筋温の程度と中枢温との関係はほぼ比例関係にあること、2)無酸素・有酸素運動能力に影響を与える温熱性要因は中枢温よりも筋温の影響が大きいこと、3)繰り返しパワーの持久性や有酸素パワーを高く維持して温熱ストレスを軽減できる運動前の筋温は34℃~36℃であることが明らかになった。
本研究を総括すると、 非侵襲的方法(ZHF法)を用いた深部組織温測定は、熱電対を用いた食道温よりはリスポンスが遅い傾向にあるため寒冷・温熱環境下における体温調節反応の測定には注意を要するが、運動能力と筋温の関係を明らかにする実験には有効利用できることが示された。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2014 2013 その他

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Differences in the heat stress associated with white sportswear and being semi-nude in exercising humans under conditions of radiant heat and wind at a WBGT of greater than 28℃2014

    • 著者名/発表者名
      Tsuji, M, Kume, M, Tuneoka, H, Yoshida, T
    • 雑誌名

      Int. J. Biometeorology

      巻: 58 ページ: 印刷中

    • DOI

      10.1007/s00484-013-0722-3

    • 査読あり
  • [雑誌論文] The influence of internal and skin temperature on active cutaneous vasodilation under different levels of exercise and ambient temperature in humans.2013

    • 著者名/発表者名
      Demachi, K,Yoshida, T, Kume, M, Tsuji M.,Tsuneoka, H
    • 雑誌名

      Int. J. Biometeorology

      巻: 57 ページ: 589-596

    • DOI

      10.1007/s00484-012-0586-y

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 旗金具製作における熟練者のはんだ付作業の工程分割および動作と眼球運動の協応性2013

    • 著者名/発表者名
      仁科雅晴,久米雅,芳田哲也,高井由佳,後藤彰彦
    • 雑誌名

      労働科学

      巻: 89 ページ: 175ー184

    • 査読あり
  • [学会発表] 早朝空腹時安静時代謝の季節変動に与える体脂肪と運動習慣の影響

    • 著者名/発表者名
      佐藤琢磨他
    • 学会等名
      第52回日本生気象学会大会
    • 発表場所
      米子市文化ホール(米子市)
  • [学会発表] 温熱ストレスを軽減して高強度の繰り返し運動能力を維持できる至適筋温の検討

    • 著者名/発表者名
      井上恵子他
    • 学会等名
      第68回日本体力医学会
    • 発表場所
      日本教育会館(東京都)

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公開日: 2015-05-28  

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