研究概要 |
本研究は熱流補償法(ZHF法)を用いて非侵襲的に測定した活動筋温と動的運動時の体温調節反応や有酸素性・無酸素性運動能力との関係を定量化してZHF法の有用性を検証し,さらに暑熱環境下における運動能力の維持のための至適筋温について検討した。実験は水循環スーツを用いて身体各部位を冷却・加温する実験条件を設定し, 運動時の生理学的反応を測定した。その結果、運動強度が高く体温上昇が大きい場合はZHF法による前額部深部温から中枢温(食道温)を精度良く推定出来ることが示された。また温熱ストレスを軽減して運動能力を最大限に発揮できる下肢筋温は、無酸素性能力:36℃、有酸素性能力:34℃であることが示唆された。
|