研究課題/領域番号 |
23650423
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研究機関 | 公益財団法人国際科学振興財団 |
研究代表者 |
河合 徳枝 公益財団法人国際科学振興財団, その他部局等, 研究員 (50261128)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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キーワード | ハイパーソニック・エフェクト / 動物実験 / 疾病予防 / 基幹脳 / 情報環境 |
研究概要 |
研究者らが発見した、可聴域上限をこえ複雑に変化する超高周波成分を豊富に含んだ振動が、恒常性維持といった脳の基幹的機能の最上位中枢をなす脳幹・視床・視床下部からなる〈基幹脳〉を活性化し、自律神経系、内分泌系、免疫系を介して心身機能の向上を導く効果〈ハイパーソニック・エフェクト〉を活用して、特にストレスなどの環境情報要因に起因した現代病に対する予防医療の可能性を検討するための動物実験研究を構想した。 実験動物を使って安全性ならびにストレス疾患予防効果を実証的に研究するための、飼育環境、飼育設備、飼育条件を検討し製作の必要なハードウェアとその運用、および実験呈示音響コンテンツについて開発、製作した。 研究計画に従った動物実験に必須の、マウスおよびラット用ハイパーソニック印加装置の共同開発を行ない、それを装着するオリジナルな音環境の制御飼育ケージおよびラックの検討、開発を行なった。また、マウスおよびラットに呈示するハイパーソニックコンテンツの編集・製作を行ない、実験に利用可能な音源とその呈示方法を開発、検討した。 これらの動物実験のハードウェアおよびソフトウェアは、すべて世界発の独自のものであり、とくにコンテンツについては、ハイパーソニック・エフェクトを実現する物理構造をもった音響コンテンツに関する特許を取得した。これらの実験設備と方法は、まったく新しい音環境制御を可能にした動物実験研究システムとして有用な成果物となったと考えられる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
実際に動物実験をおこなう施設である、研究代表者が客員研究員となっている国立精神・神経医療研究センターの小型動物実験棟の竣工が遅延したため、実験開始時期は当初より半年ほど遅れることとなった。しかし、その間実験条件の詳細な検討を行うことができ、また次年度からの実験開始となっても、研究目的の達成には深刻な影響はなく、今後遅れを回復できると考える。
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今後の研究の推進方策 |
動物実験開始時期が遅延しているが、特段、研究内容の変更はなくとも計画を遂行できると考えられる。研究計画のとおり、実験動物によるハイパーソニック・エフェクトの安全性の検証、ならびに疾病予防効果について、今後の2年間において実証的検討が可能である。さらに当初の計画どおり、実験動物の行動観察により、暴力虐待等異常行動抑止効果もデータ収集可能と考えられる。
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次年度の研究費の使用計画 |
研究計画どおりに使用する予定である
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