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2011 年度 実施状況報告書

夜間の短波長光暴露が睡眠とエネルギー代謝に及ぼす影響

研究課題

研究課題/領域番号 23650428
研究機関筑波大学

研究代表者

徳山 薫平  筑波大学, 体育系, 教授 (00207565)

研究分担者 佐藤 誠  筑波大学, 医学医療系, 教授 (50242409)
研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2014-03-31
キーワードヒューマン・カロリメータ
研究概要

夕刻以降の短波長光(460nm)照射が睡眠、睡眠時エネルギー代謝及び翌日午前中の覚醒度とエネルギー代謝に及ぼす影響を検討した。間接熱量測定室(ヒューマン・カロリメータ)に短波長光LEDを設置し、5ルックスの照度となるよう設定して2時間の照射を行った。先行研究では眼に直接光りが入るゴーグルを特注して短波長光照射の影響を検討していたが、より日常生活に近い様式での短波長光の照射でも深睡眠の軽度の抑制が認められた。これは睡眠脳波の周波数解析からデルタ波のパワーを算出することでより鮮明に観察された。本研究では翌日の午前中の代謝も測定し、睡眠に対する影響が翌日の午前中の代謝や覚醒度に及ぼす影響を検討したが、予期しなかったことではあるが、午前中の居眠りが多発することを見出した。具体的には前日就寝前に短波長光照射したことにより翌日午前中の座位安静時にも脳波的な睡眠(居眠り)が長時間観察される例が多発した。この現象を確認すべく現在例数を増やして検討しているが、さらにこれが短波光照射に特異的な現象であるのか、またメラトニンの分泌抑制に由来するのかなど機序の解明が残されている。 昨年度に新設された健康科学イノベーション研究棟の研究室に睡眠時エネルギー代謝に特化した高精度のカロリメータを設置できた。室内には照明の位置や高さを自在に調節できるガイドレールを設けており、次年度以降更に研究が進められる体制が整った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

東日本大震災の直接的な被害は軽微であったが、余震の影響で被験者が安定して就寝することが困難であったため、実験再開まで3ヶ月程要した。

今後の研究の推進方策

本年度から研究の場所を健康科学イノベーション研究棟に移し、睡眠に特化した代謝測定室としてカロリメータを使い、研究を進める。またこの研究棟が医学系棟に隣接しているという立地条件もこれまでとは異なる。従って睡眠時無呼吸の患者さん等、必ずしも睡眠が正常でない被験者の測定も積極的に行い、機序の解明等に邁進する。 本年度の知見が短波長光照射の特異的な現象であるのか、光一般について考えられるのかについて検討するために、長波長光や白色灯(高照度療法に用いられる光源、10000ルックス程度)などもカロリメータに導入して検討を進める。

次年度の研究費の使用計画

カロリメータ(フィラメント交換、定期点検など)と脳波計(電極、テープ等)や前日から被験者に提供する規定食などの消耗品、及び被験者への謝金(前日からの規定食摂取、終夜脳波測定、睡眠時代謝測定及び翌日午前中の代謝測定など一連の実験協力1試行につき5000円を支払う)として支出する。 研究成果を発表すると共に、従来から光環境の生理学について研究してきた研究グループと交流を計るために、日本睡眠学会(6月、横浜)などに出席するために、研究費の一部を旅費として支出する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2011

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Metabolic rate and fuel utilization during sleep.2011

    • 著者名/発表者名
      51Tokuyama,K., H.Ogata, F.Igawa, K.Iwayama, Y.Katayose, M.Satoh.
    • 学会等名
      Recent Advances and Controversies in Measuring Energy Metabolism(招待講演)
    • 発表場所
      Maastricht, Netherlands
    • 年月日
      2-4, November, 2011

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公開日: 2013-07-10  

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