夜間の短波長(青色)光暴露はメラトニン分泌の抑制や睡眠の抑制などを引き起こすことが知られている。睡眠・覚醒とエネルギー代謝はその調節因子を共有して協調しているので、光環境がエネルギー代謝、特に睡眠時エネルギー代謝に影響を及ぼす可能性が考えられる。本研究では、就寝前の青色LED暴露(波長465nm、強度12.1 μW/cm2)が睡眠時と翌朝のエネルギー代謝に及ぼす影響を検討した。本研究で用いた青色LEDは光量が少なく、睡眠脳波には影響が見られなかった。しかし翌日午前中にうとうとする状態(睡眠深度1、2)の時間帯が増加し、また朝食によるエネルギー代謝の亢進(食後熱産生)も抑制された。
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