研究課題
平成25年度では214名の中年肥満男性を対象に、MRIのmultiple-slice法により算出した内臓脂肪体積を妥当基準として,身体計測項目に基づいた内臓脂肪量簡易推定式を作成することを目的とした.その結果,最も説明力が高い推定式は,矢状面直径,胸囲,年齢の組み合わせであった.さらに,内臓脂肪体積,内臓脂肪面積(L4-L5)および上腹部内臓脂肪面積(L4-L5 + 5 cm)という3つの妥当基準の違いが内臓脂肪量簡易推定式の説明力に及ぼす影響を検討した結果,内臓脂肪体積を妥当基準に用いることが最も望ましく,1枚の面積を妥当基準とする場合,従来のL4-L5高位の内臓脂肪面積より上腹部内臓脂肪面積(L4-L5 + 5 cm)の説明力が高いことが明らかになった.一方、すべての推定式において実測値と推定値の間に有意な強い相関関係が認められたが,Bland-Altman分析による実測値と推定値の系統誤差については,いずれも散布図に有意な相関が認められ,統計学的比例誤差の存在が明らかとなった.以上のことから、内臓脂肪の蓄積量を評価する際には評価部位および方法について慎重に考慮する必要があると言える.内臓脂肪体積を妥当基準にすることが望ましいという結果が得られたことで、今後臨床現場で活用可能なカットオフ値の検討の必要性が示唆された.これらの研究成果は国内外の学術大会において発表した.
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