ベトナムの米粉利用を日本の米粉利用に活用することを目的に、ライスペーパーと米粉麺(フォー)の調査を行った。ベトナム国内で市販されるライスペーパーは、生春巻き用、揚げ春巻き用、揚げ煎用の3種類があり、それぞれ厚みと直径が異なっていた。フォーは価格、具材、汁のグルタミン酸・塩分・pH・油脂量の調査をした。ホーチミンとハノイではハノイの方が塩分とグルタミン酸が多かった。また、全体では価格と油脂量に緩やかな正の相関が見られた。ベトナムでは、米粉は小麦粉の代替品としではなく、独自の利用法とベトナム料理としての位置づけを形作っていた。食品構成からみると、フォーは日本の食生活に組み込みやすいと考えられた。
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