研究課題/領域番号 |
23650489
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研究機関 | 高崎健康福祉大学 |
研究代表者 |
小浜 智子 高崎健康福祉大学, 健康福祉学部, 教授 (00364703)
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研究分担者 |
河原田 律子(那須律子) 高崎健康福祉大学, 健康福祉学部, 助教 (60383147)
中村 彰男 群馬大学, 医学系研究科, 講師 (30282388)
小浜 一弘 群馬大学, ・, 名誉教授 (30101116)
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キーワード | 糖尿病 / 妊娠 / 魚油 / インスリンシグナル |
研究概要 |
糖代謝異常妊娠では母体に様々な合併症が生じる中で、臨床では心臓において心筋肥大などの異常が認められることが知られている。そこで、糖尿病妊娠モデルラットに高脂肪食を与え、生まれた仔に与える食餌の影響を検討した。妊娠1日目のWistarラットを用い、ストレプトゾトシン投与による糖尿病モデルラットと生食を投与したコントロールラットを用い、普通食、高脂肪ラード食、高脂肪魚油食をそれぞれ与え、6群で実験を行った。 糖尿病ラットから生まれた仔の血糖値や血清脂質は出生時は高値で糖尿病の親の影響を受けたが、成長と共に正常値となった。インスリンシグナルについては、Aktのリン酸化レベルやmTORの発現量が糖尿病ラットの仔ではコントロールラットと比較して有意に減少したが、魚油食を与えたラットでは改善された。また、MAPキナーゼのp38のリン酸化レベルは糖尿病ラットの普通食やラード食で高値を示したが、魚油食では低下しシグナルが改善された。 分子レベルでシグナル伝達系を解析した結果、糖尿病の親の高血糖により、Aktのリン酸化レベルの増加やMAPキナーゼのリン酸化がレベルが増加しインスリン抵抗性が亢進していることが分かった。さらに魚油食ででシグナルが改善されたことから妊娠期の栄養状態が生まれた仔に影響を与えることが示された。
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