研究課題
本研究の目的は,脳科学,児童文学,デザイン学,幼児教育の研究者と科学教育の研究者が学際的に共同することで,幼児の発達的基盤を踏まえた科学教育のための科学絵本デザイン・スタンダードを策定し,それに基づいて幼児期から科学への憧れと探究心を育てるための優れた科学絵本プロトタイプを開発・評価することである.平成24年度では,科学絵本の主要なデザイン要素である内容・絵・言葉についての暫定的なデザイン・スタンダード策定を実施するともに,そのスタンダードに基づいて優れた科学絵本のプロトタイプを選定し,その有効性について評価を行うための実証実験を実施した.年度の前半においては,遠隔会議とともに対面の研究打ち合わせを実施し,幼児の発達的基盤,科学絵本デザインという分担の明確化及び研究計画の詳細を協議した.同時に,科学絵本の観点から先駆的な取り組みを行っている国内外の事例に関する研究資料収集ならびに実地調査を行った.年度の後半においては,神戸大学附属幼稚園および神戸大学附属小学校の協力により,約5ヶ月にわたる期間の実証実験を実施した.本年度における研究成果は,幼児期から科学への憧れと探究心を育てるための暫定的な科学絵本デザイン・スタンダードを策定できたこと,そのスタンダードに基づいて優れた科学絵本のプロトタイプを選定できたことである.これらの成果は,日本科学教育学会における年会の課題研究や研究会発表として公表された.
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