研究課題/領域番号 |
23650522
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研究機関 | 国立教育政策研究所 |
研究代表者 |
吉岡 亮衛 国立教育政策研究所, 教育研究情報センター, 総括研究官 (40200951)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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キーワード | 教育学 / 教育工学 / 高校入試 / 理科 / 学力 / 学習指導要領 / 教科書分析 |
研究概要 |
本研究は、全国の都道府県立教育委員会が行う高校入試の問題情報から高校入学時の学力を経年的に分析するシステムを開発するパイロット・スタディーである。高校入試問題はその時々の学習指導要領を問題作成の判断基準として、それを逸脱しない範囲内で作問することが暗黙の了解となっている。したがって問題を分類・整理するためには往時の学習指導要領に照らして分類の枠組みを作成することが有効であると考え、平成元年及び平成10年の学習指導要領に基づいた問題の分類枠組みを作成した。また、どのような問題が出題されるかは、教科書に記載された知識に基づくことは自明であるため、教科書中の知識(概念知識、実験等の方法的知識、その他コラム記事中の発展的知識等)を先の学習指導要領基づく問題の分類枠組みに整理することを、差し当たり1社の教科書について行った。 他方、学力分析の材料となる高校入試問題情報については、国立教育政策研究所の教育研究情報データベースに収録されたデータを分析し、受験生の正答率までを公表している都道府県名及び公表年について調査しリスト化を行った。 以上が高校入試問題情報から学力を分析するシステムを開発する前準備として初年度に行った研究実績となる。教科書は学習指導要領に則り執筆された上で検定が行われているので、記載される知識は同じはずであるが、表現上の違いがあるのかどうかを、試みに平成23年度に出版された中学校理科の教科書5種類(5社)について、調べておく必要があると考えている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
概ね当初の計画通りに進展している。
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今後の研究の推進方策 |
初年度の研究実績から、当初計画通りにシステムが開発できる見込みとなったため、本年度は学会発表等によりシステム開発計画のシナリオについて専門家による評価を受けることを考えている。その他は当初計画通りである。
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次年度の研究費の使用計画 |
初年度には必要とする最低限の資料(教科書)を購入するに留めたため、残りを翌年度にまとめて購入するために研究費に移動が生じた。2年次には新規購入する資料を用いた分類を行うと共に、システムの開発のために研究費を使用する予定である。
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