研究課題/領域番号 |
23650545
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研究機関 | 大分大学 |
研究代表者 |
竹中 真希子 大分大学, 教育福祉科学部, 准教授 (70381019)
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研究分担者 |
稲垣 成哲 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 教授 (70176387)
凍田 和美 大分県立芸術文化短期大学, 情報コミュニケーション学科, 教授 (90107839)
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キーワード | アクティブシニア / ユビキタスコンピューティング / メディアの活用 / 生涯学習 |
研究概要 |
本研究の目的は,ユビキタスコンピューティングを活用したアクティブシニアの生涯学習のフレームワークを提案することである。特に既存のアプリケーションやSNSなどのコミュニケーションを支援するアプリケーションを使った活動に焦点をあて,生涯学習の視点から学習事例を分析し,学習モデルを示すとともに理論的フレームワークを構築する。 本研究の最終年度である平成25年度は,アクティブシニアのユビキタスコンピューティング活用の生涯学習フレームワーク構築に向け,前年度から引き続きユビキタスコンピューティング端末(iPad)の長期利用を通した実証実験を実施し収集したデータの分析を行った。実証実験は2012年11月から2013年9月の約11ヶ月間で実施した。期間中,調査対象者には情報交換会のオフライン活動と,SNS(Facebook)を使ったオンライン活動に参加してもらい,iPadの使用状況や使用実態を把握するとともに,Facebookでの活動状況を調査した。 結果からは,11ヶ月の端末の継続的な利用が認められ,アプリが情報を包含もしくは収集して提示するといった容易に利用できるタイプのアプリから受容するだけでなく,使用者が自ら情報を加えることで機能するタイプのアプリの活用も見られた。iPadのような端末やSNSの活用では,自身の行動,仲間との関係における自己の行動,自己の進歩・発展,情意などの側面への有益性,使用環境の拡張性や簡便性というタブレットの利点,情報収集・発信手段やコミュニケーションツールとしての有用性が認められた。また,iPadのような端末の使用が対象の生活スタイルに影響を与えていることなどもわかった。さらに,SNSにおけるコミュニケーション活動への参加の仕方には,情報発信行動に積極的な発信型,情報発信行動よりも反応行動が多い反応型,どちらにも偏りのない均衡型があり,反応型が多いことがわかった。
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