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2012 年度 実施状況報告書

多人数の対話を有機的につなぐ学生スタッフ媒介システムを多角的に可視化する映像制作

研究課題

研究課題/領域番号 23650554
研究機関関西大学

研究代表者

牧野 由香里  関西大学, 総合情報学部, 教授 (30331698)

キーワード対話型授業 / 多人数授業 / 学生スタッフ / 十字モデル / 映像制作 / 授業システム / 市民性教育 / 大学教育
研究概要

本研究では、日本の大学教育に一般的な多人数の講義科目において、教師・受講生・学生スタッフの対話による協同的な授業づくりをめざしている。対話による協同的な学びをデザインする方法として「多人数の対話を有機的につなぐ学生スタッフ媒介システム」を開発した。以下、この授業システムを「対話デザイン」と呼ぶ。
対話デザインを実践する授業では、教師が一斉講義をするだけでなく、受講生一人ひとりが講義内容をふまえて推論する。学生スタッフは一定の評価基準を用いて、代表的な意見の中から質の高い意見を抽出し、さらに「十字モデル」を設計図として、これらの意見を有機的につなぐ。
しかし、学生スタッフが担う作業は複雑であり、また授業時間外に展開されるため、対話デザインの全体像は見えにくい。そこで、第三者がこの授業システムの仕組みを理解できるように、あるいは、他の大学教員が自分の授業に対話デザインを導入できるように、具体的な手順を多角的に表現する映像コンテンツの制作に取り組んだ。
研究計画においては、平成23年度~平成24年度の2年間をかけて、①教員(俯瞰者)、②学生スタッフ(媒介者)、③受講生(参加者)の3つの視点から映像コンテンツを制作するという計画を立てた。2年目(平成24年度)を終えた時点で、大小6つのビデオ教材が完成した。
脚本、撮影、編集など、すべての作業を在学生と卒業生に委ねる手作りの映像制作であるにもかかわらず、いずれも質の高い作品に仕上がった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

平成23年度~平成24年度の2年間にすべての映像コンテンツが完成したことから、ほぼ計画通り順調に進んでいると言える。完成した映像コンテンツのタイトルと長さは次の通りである。
動画1.対話デザインの授業システム(19分14秒)、動画2.フィードバック物語(11分19秒)、動画3.十字モデル桃太郎(8分34秒)、ビデオ教材1「フィードバックの準備」(6分41秒)、ビデオ教材2「採点の判断方法」(3分41秒)、ビデオ教材3「議論の十字モデルで3者の対話をつなぐ方法」(3分51秒)
ただし、英語の字幕を加える作業については、一部を次年度にくりこした。当初、字幕をつける対象は中心的な映像コンテンツ(動画1)のみの予定であったが、ビデオ教材1、2、3にも字幕をつける方針に切り替えたことによる。

今後の研究の推進方策

平成25年度は制作した映像コンテンツを国内の学会等において発表する。まずは大学教育学会での発表を予定している。対話デザインの導入を検討したいという希望者には、映像コンテンツ一式を収めたDVDパッケージを配布する。
なお、本研究は日本の大学教育改革を前提としているため、国際学会での発表は必ずしも必要ないが、英語の字幕を加えた映像コンテンツをYouTubeに公開し、インターネット上で発信する。その結果、同様の問題意識を共有する国外の教育機関から要望があれば、研究交流をはかりたい。

次年度の研究費の使用計画

研究成果の公表に必要な作業(英語の字幕を加える作業、映像コンテンツのパッケージ化、DVD製作など)については専門業者への外部委託と学生アルバイトを併用する。また、学会発表や研究交流のための出張旅費が見込まれる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 備考 (1件)

  • [備考] 対話デザイン 多人数の一斉授業を「知識伝達」から「知識創造」へ

    • URL

      http://tomac.jp/makino_DDP.html

URL: 

公開日: 2014-07-24  

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