e-learningにおける「学習者主体の学びの場」を実現する為にJavaScriptとサーバサイドスクリプトを組み合わせ、クライアントから当該システムを通して既存のe-learningサイト(Webサイト)にアクセスする、一種のプロキシー+フィルタの役割をもった学習支援システムを開発した。このシステムは、「マーカー機能」「メモ書き機能」を持ち、インターネット上にある既存e-learning用webサイトに対してあたかも自分のwebページのように学習の足跡を残すことができ、これらの情報は学習者ごとにDBに保存され、次回アクセスした時に呼び出され反映される。 本システムを利用することで、「学習者による主体的な学習活動」を支援することが可能となり、特に教科の性質から、教材群が多元的に存在する職業人育成のためのキャリア教育においては、インターネット上に散逸する多元的教材群を本システムで一元化し、個人の学びの場を形成できる。学習者は学ぶための教材選択や学びの機会を獲得することをネット上で行うことが容易になり、「社会的・職業的自立学習習慣づけ」と「隙間時間の活用力の育成」を支援が可能となる。また、他の利用者の「マーカー」や「メモ書き」の情報は、他の学習者にも公開することが可能で、学習の場の共有が可能となり、協同学習の場面も期待できる。 最終年度においては、前年度までに開発したシステムを利用して、本学のキャリア教育の一環として稼働している「管理栄養士国家試験対策サイト」とのマッチングを行った。また、学習履歴によるポートフォリオ作成については、学習者の学習ログの収集及び分析に至らず、現在、学習ログの収集及び学習活動のログと学習成果の関わりについての分析を継続して行っている。
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