研究課題/領域番号 |
23650576
|
研究機関 | 広島国際大学 |
研究代表者 |
寺重 隆視 広島国際大学, 工学部, 教授 (80352045)
|
研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
|
キーワード | 科学教育 / 技術教育 / 社会教育 / 家庭教育 / 地域の教育力 / 博物館 / hands on |
研究概要 |
科学博物館が立地しない地域においても児童・生徒らが科学・技術に関する体験活動を日常的に行えるようにするため、「地域の教育力」を全面に活用した極小規模博物館(=「μ(マイクロ)科学博物館」)群と、学校教育、社会教育、家庭を含む科学教育ネットワークとを構築し、それらを用いた教育プログラムの開発・検証と、円滑な運営方法の確立することを目的として研究をスタートした。平成23年度の実績は以下のようにまとめられる。1.「μ科学博物館」の設置:広島県三次市教育委員会と連携し、三次市立君田小学校、同君田中学校、同安田小学校、同塩町小学校、同作木中学校、同川地中学校の6校に「μ科学博物館」を設置することの同意を得て受け入れ態勢を整えた。/ 2.展示用教材の改造:分配・展示する教材の改造を行い、可搬性を向上させ、分配の準備を整えた。/3.指導者研修の実施:導入される教材に関し、運営・指導ボランティアが有しておくべき知識・技術についての研修を行った。/4.ネットワーク技術の開発:各「μ科学博物館」をネットワークに接続し、各展示の動画をリアルタイムでインターネット上に発信し、また他の「μ科学博物館」の展示教材を遠隔操作できるよう技術開発を行った。さらに、各「μ科学博物館」の利用状況や来館者らの質問や反応もネットワーク上のデータベースで共有できるよう検討を行った。以上の4点は本研究の基盤であり、これらを整備できたことは研究を進める上で極めて重要な意義がある。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
科学博物館が立地しない地域においても児童・生徒らが科学・技術に関する体験活動を日常的に行えるようにするため、「地域の教育力」を全面に活用した極小規模博物館(=「μ(マイクロ)科学博物館」)群と、学校教育、社会教育、家庭を含む科学教育ネットワークとを構築し、それらを用いた教育プログラムの開発・検証と、円滑な運営方法の確立する、という目的に対し、平成23年度の計画は研究環境の構築であり、具体的には、1.「μ科学博物館」の設置、2.展示用教材の改造3.指導者研修の実施、4.ネットワーク技術の開発の4点であった。「1.「μ科学博物館」の設置」については、広島県三次市教育委員会と連携し、三次市立君田小学校、同君田中学校、同安田小学校、同塩町小学校、同作木中学校、同川地中学校の6校に「μ科学博物館」を設置することの同意を得て受け入れ態勢を整えた。「2.展示用教材の改造」については分配・展示する教材の改造を行い、可搬性を向上させ、分配の準備を整えた。「3.指導者研修の実施」については、導入される教材に関し、運営・指導ボランティアに必要となる知識・技術についての研修を行った。「4.ネットワーク技術の開発」に関しては、各「μ科学博物館」をネットワークに接続し、各展示の動画をリアルタイムでインターネット上に発信し、また他の「μ科学博物館」の展示教材を遠隔操作できるよう技術開発を行った。さらに、各「μ科学博物館」の利用状況や来館者らの質問や反応もネットワーク上のデータベースで共有できるよう検討を行った。以上より、概ね順調に進んでいると評価できる。
|
今後の研究の推進方策 |
平成23年度の成果をもとに、「μ科博」の特性を児童・生徒が十二分に活用して学習できるよう、適切な教育プログラムを開発する。開発に当たっては、各「μ科博」の運営・指導ボランティアと打ち合わせを行い児童・生徒等の実態を十分に把握できるように努める。また、学校教育との連携の視点から、学習指導要領を(それに縛られるということではなく)意識することとする。
|
次年度の研究費の使用計画 |
平成23年度が研究環境のハードの構築であったのに対し、平成24年度は、教育プログラムの開発やそれらの定着、適切な運用といった「ソフト」の構築である。従って研究費の使用計画としては、コンピュータソフトウエアや、旅費が中心となる。
|