研究課題/領域番号 |
23651072
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研究機関 | 滋賀県立大学 |
研究代表者 |
坂本 眞一 滋賀県立大学, 工学部, 准教授 (40449509)
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キーワード | 熱音響 / サイレンサー / 廃熱 / スタック |
研究概要 |
熱音響現象を利用することによってサイレンサーの構築を提案している.φ40mmのパイプを用いた実験において熱音響サイレンサーの効果を確認した.今年度も,スタックに形成された温度勾配と音圧振幅の関係,温度勾配と周波数の関係についての詳細な測定実施した.温度勾配を持つスタックを複数配置することによって,消音効果の増大を狙い,実験的にその効果を確認した.これらの結果より,スタックの設置方法が消音効果に影響を与えることが確認された.この結果を基にスタックの設置位置が与える影響について検討を進めていく予定である.管内の音場についても大きく影響することが確認されたため,音場を変更した検討も進めている.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
スタックに形成された温度勾配と音圧振幅の関係,温度勾配と周波数の関係についての詳細な測定実施し,熱音響サイレンサーに用いるスタックの設置位置などに影響することが確認され,それらについて検討を進めている.
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今後の研究の推進方策 |
サイレンサー形状,材料と温度勾配の関係,温度勾配と音響的な減衰の関係について検討を進めていく.これまでと同様の方法となるが共鳴管内の音場(音圧,粒子速度,インテンシティなどの空間的-時間的変化)を詳細に測定する.スピーカから照射する音波の音圧振幅とスタック前後の温度勾配を変化させ,その時の共鳴管内の音場(音圧,粒子速度,インテンシティなどの空間的-時間的変化)を詳細に測定する.管端の影響によって,管内の音場に影響を与えていることが確認されており,これらの影響についても検討を進める.また,サイレンサーの全体形状の影響にも着目する.管の断面積の影響や開放空間での可能性について検討する予定である.また,複数設置することに寄る効率化の可能性が確認されており,これらについても検討の実施を進める予定である.
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次年度の研究費の使用計画 |
育児のため,延長を申請し,承認されております.平成24年の晴に第二子が誕生しました.第二子の育児ならびに第一子の育児を行うため,中断の申請を試みようとしましたが,中断中は教育研究を含めた大学の業務自体を休業することが条件であったため,中断することはせず,本学担当者と相談し,本科研費課題にかかる業務を平成24年度は実質的に行わず,最終年度の1年の延長を申請することにしましております. 温度センサーやシステムを構成するフランジ,スタック,スタックを構成する部品等を購入する予定である.また,これまでの実験結果より,周波数特性だけでなく,時間領域においての測定を詳細に実施する必要がある可能性がある.さらに実験を進めて,可能性が強い場合はそれらの装置を準備していく予定である.
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