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2012 年度 実績報告書

金属ナノシートの作製と特性評価

研究課題

研究課題/領域番号 23651116
研究機関熊本大学

研究代表者

鯉沼 陸央  熊本大学, 自然科学研究科, 講師 (70284742)

キーワード層状構造 / 酸化銀 / 酸化グラフェン / ナノシート
研究概要

光素子や触媒として有効に作用する金属銀をアスペクト比が大きな層状ナノシートとして作製する前段階として、層状酸化銀ナノシートを作製した。カルボニル基が両端に存在するドデカン二酸を作製時に混合することで、単純な溶液反応によって、ラメラ構造を有する層状酸化銀を作製することができた。これらの層状構造は、作製する溶液のpHに強く依存した。
これらの作製した層状酸化銀を水中およびアルコール中で超音波処理することにより、厚さがnmスケールで幅が数μmの酸化銀ナノシートを得ることができた。超音波処理を行う溶媒によって、剥離される層の厚さが異なり、水中では2層で、アルコール中ではモノレーヤーとして存在した。この酸化銀ナノシートの構造は、X線回折、原子間力顕微鏡および透過型電子顕微鏡の回折像で評価し、作製された酸化銀ナノシートは六方晶型の単結晶であることが分かった。この剥離溶媒による効果は、層間に存在している界面活性剤の親水性・親油性によってもたらされるものであると考えている。
また、酸化グラフェンの還元方法によって、表面に存在する酸素官能基の種類が大きく変化することをXPS(X線光電子分光法)で詳細に検討した。ヒドラジン還元や熱還元では、2重結合を有するC=Cが生成されるのに対して、光還元では、CHや欠陥サイトが増えることが分かった。また、その欠陥サイトが電気化学キャパシター特性に大きく影響することも分かった

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2013 2012 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Analysis of Reduced Graphene Oxides by X-ray Photoelectron Spectroscopy and Electrochemical Capacitance2013

    • 著者名/発表者名
      Michio Koinuma
    • 雑誌名

      Chemistry Letters

      巻: 印刷中 ページ: 印刷中

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Photochemical Engineering of Graphene Oxide Nanosheets2012

    • 著者名/発表者名
      Michio Koinuma
    • 雑誌名

      Journal of Physical Chemistry C

      巻: 116 ページ: 19822-19827

    • DOI

      10.1021/jp305403r

    • 査読あり
  • [学会発表] 溶液反応による酸化物ナノシートの作製

    • 著者名/発表者名
      鯉沼 陸央
    • 学会等名
      電気化学会創立80周年記念大会
    • 発表場所
      宮城県仙台市、東北大学川内キャンパス

URL: 

公開日: 2014-07-24  

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