本研究では、気相中の液滴を10m/s以上に加速して、マイクロ空間の制御された流れの中で液滴と液滴を衝突させることで、液滴の先端に運動エネルギーを局所化して、これまでにない新たな化学プロセスを創成することを目的とした。具体的には、部分的表面修飾によりラプラス圧を制御して、駆動圧力を調整することでマイクロメートルスケールの液滴を生成して、発射・加速することに成功した。特に液滴を液体から氷へと相転移させることで氷と壁面との吸着力を利用して、印加できる最大圧力を400kPaレベルまで高めることに成功した。その結果、加速した液滴は最大で20m/sまで可能となり、高速な液滴加速・発射をはじめて可能にした。
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