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2012 年度 実績報告書

双対制御論的アクティブ・セイフティ技術の提案と開発

研究課題

研究課題/領域番号 23651162
研究機関筑波大学

研究代表者

稲垣 敏之  筑波大学, システム情報系, 教授 (60134219)

キーワード双対制御 / アクティブ・セイフティ / 車両安全確保 / 低覚醒状態検出 / ヒューマンエラー
研究概要

車線逸脱防止のための車両安全制御を例に取り上げて,車両挙動の情報のみに基づいてドライバーが状況認識不全状態にあるか否かの判定と車両の安全制御という2つの目的をひとつの制御で達成する双対制御論的なアクティブ・セイフティ技術のプロトタイプを構築し,有効性を確認した。
ここで開発した双対制御論的システムでは,数秒後に車線を逸脱することが予測されたとき,車両がかろうじて車線内に留まることができる程度の操舵制御を「第1段目の安全制御」とし,ドライバーが状況把握と制御実行に利用できる時間を創出する。その際,ドライバーが自らの操舵で車両を車線中央に戻すことができれば,システムは「ドライバーの状況認識は良好」であると判定する。一方,一定時間内にドライバーの反応が見られないときは,システムは,「第2段目の安全制御」として車両を車線中央に戻す操舵制御を行うとともに,「ドライバーの状況認識は不全」と判定する。
本年度は,双対制御論的システムの設計ガイドラインを策定するためのデータを得るべく,第1段目の安全制御として4種類のカテゴリの操舵制御入力を設定し,ドライビングシミュレータを用いて各操舵制御入力の認知工学的特性を明らかにした。また,センサの誤作動による不必要な安全制御が第1段目および第2段目で作動した場合,ドライバーがそれらを正しく検知でき,不要制御入力を大きな負担なしにオーバーライドできるか否かを検証・評価した。さらに,それらの知見を取りまとめ,車両モデルの厳密化ならびに操舵制御の実時間計算を可能にするための技法を開発した。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2012 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (4件)

  • [雑誌論文] “Authority and Responsibility in Human-Machine Systems: Probability theoretic validation of machine-initiated trading of authority”2012

    • 著者名/発表者名
      T. Inagaki and T.B. Sheridan
    • 雑誌名

      Cognition, Technology & Work

      巻: Vol. 14 ページ: 29-37

    • DOI

      10.1007/s10111-011-0193-4

    • 査読あり
  • [学会発表] 運転時の車外環境がステアリング操作に及ぼす影響

    • 著者名/発表者名
      齊藤拓也,伊藤 誠,稲垣敏之
    • 学会等名
      計測自動制御学会 システム・情報部門学術講演会
    • 発表場所
      ウィルあいち(名古屋)
  • [学会発表] ドライバの覚醒度低下に伴う生体指標・運転行動・主観評価の変化と相互関係

    • 著者名/発表者名
      石川 諒,伊藤 誠,稲垣敏之
    • 学会等名
      電子情報通信学会 安全性研究会
    • 発表場所
      機械振興会館(東京)
  • [学会発表] 時系列を考慮した2段階の眠気レベル推定

    • 著者名/発表者名
      石川 諒,伊藤 誠,稲垣敏之
    • 学会等名
      計測自動制御学会 第40回知能システムシンポジウム
    • 発表場所
      京都工芸繊維大学(京都)
  • [学会発表] 車線逸脱防止とドライバーモニタリングを同時に行う双対制御的運転支援システムの構築について

    • 著者名/発表者名
      松原 史浩,伊藤 誠,稲垣敏之
    • 学会等名
      計測自動制御学会 第40回知能システムシンポジウム
    • 発表場所
      京都工芸繊維大学(京都)

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公開日: 2014-07-24  

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