研究課題
2011年度の研究テーマ、研究内容、研究の意味と重要性は下記のようである。1.テーマ:目に見えない最適パターン光の生成及び投影2.具体的内容:顔認識と顔識別はセキュリティ管理や安全防犯等分野において非常に重要である。現在の二次元画像に基づく顔認識と顔識別は化粧や変装等には対応できないので、三次元的な顔認識と顔識別が必要となる。三次元的な顔認識と顔識別を行うために、まず顔の三次元情報を取得しなければならない。パターン光投影計測技術は能動的にパターン光を投影し計測対象物体の表面形状の三次元情報を取得できるので人の顔の三次元形状に適応できると考えられる。パターン光投影計測によく使われているレーザ光や可視光は、計測対象とする人に負担がかかるので顔の計測に不向きである。本研究では目に見えないパターン光として、赤外線の使用を提案する。しかし普通の赤外線では照射範囲が広く、拡散が大きいので、投影パターン光としての使用は困難である。そこで、本研究では近赤外線を用い、光学処理により投影パターンを絞り、精度の高い投影パターンを生成することを提案する。今年ではまず理論研究を行い、パターン光投影に適応する赤外線光源を選定した。その後、細い投影パターン光を形成するために光学システムを設計し、機器の選定を行った。また実用型の顔三次元画像計測実験システムを構築した。現在計測実験を行っている。3.意義、重要性等:デジタルカメラ感覚で人の顔の三次元情報を取得することができるので、将来セキュリティと安全防犯領域に幅広く実用されるだけでなく、3Dゲーム、3D映像等分野にも応用できるので、この研究の実用化のための意味がある。また、赤外線は集光しにくいと考えられるが、本研究は赤外線を集光させ投影パターン光にする研究は理論価値がある。
2: おおむね順調に進展している
本研究は、9.の研究業績の概要に記載している通り、平成23年度に研究実施計画していた理論解析を行ない、計画通り進んでいる。
今後も計画通り進む予定である。1.テーマ:主な研究テーマは下記のように二つがある。(1)一枚の反射パターン画像からパターン光成分と非パターン光成分の分離。(2)全自動3D顔認証。2.対策:上記の研究テーマに対して、下記のような対策を考えている。テーマ(1)は非常に難しい課題であり、本研究室でも3年前から取りこんでいるが、まだ解決してない。今後、不変量理論や特徴量周波数解析方法等に基づく研究している予定である。テーマ(2)の解決策として、主に下記のように考えている。瞬時に取得した3D写真とデータベースに登録されている3D情報を照合し、認証を行う。認証は現存の2D顔認証とこれから開発する予定の3D顔認証を融合する手法を用いる予定である。また、認証の計算時間の短縮のため、GPUでの計算を計画している。
上記の研究遂行するために、赤外装置と画像入力等の購入が必要である。これは2012年度の予算と2011年度からの繰り越しを合わせて購入する予定である。2012年度費用予算の詳細は下記の通りである。1.設備備品費用:800,000円 内訳:(1)カメラ:400,000円、(2)投光器関係:300,000円、(3)実験費用:100,000円2.旅費:300,000円3.謝金等:300,000円
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Artificial Life and Robotics
巻: Vol.16, No.4 ページ: pp. 526-528
10.1007/s10015-011-0981-1
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IEEJ Transaction on Electronics,Information and System
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