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2011 年度 実施状況報告書

考古地磁気法を利用した低頻度メガリスク災害解明のための分析手法開発に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 23651180
研究機関金沢大学

研究代表者

宮島 昌克  金沢大学, 環境デザイン学系, 教授 (70143881)

研究分担者 酒井 英男  富山大学, 理工研究部(理学), 教授 (30134993)
吉田 雅穂  福井工業高等専門学校, 環境都市工学科, 教授 (90210723)
高原 利幸  金沢大学, 環境デザイン学系, 助教 (20324098)
研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2014-03-31
キーワード考古地磁気 / ハザードマップ / 低頻度メガリスク災害
研究概要

理科年表に示されている貞観地震以来十数回の地震についての文献調査を行い、そのうち新潟県では貞観地震での液状化が広範囲に及んだことが明らかになってきた。一方で、地球電磁気の研究手法による調査では、富山県の常願寺川護岸工事に伴う露頭において,認められた洪水性の堆積物と推測される堆積物について磁気物性も含めた研究を実施した結果、安政飛越地震に伴う立山カルデラ崩壊物の可能性も示唆された。 また、富山県高岡市の考古遺跡で実施された発掘調査により,地震時の液状化の痕跡である噴砂痕が見つかり、磁気物性による年代研究から、地震は8世紀より古く従来,富山県では知られていない地震の可能性も示された。このように,北陸地方でもこれまで知られていなかった地震が過去に発生していることが確認された.そして,砂質土による河川堤防では,降雨状況によっては地震時に液状化による機能不全が生じる可能性を明らかにできた.  新潟県では2004年の中越地震、2007年の中越沖地震と液状化履歴が分かっており、特に河川の堤防点検データでは標準貫入試験による地下の土層構造も分かっていることから、液状化の発生の可能性の高い土質構成や分布についての現状を把握することを、土質サンプルの採取に先立って実施した。この結果、現在の土質構成における液状化発生の可能性を把握できた。現在、それぞれの研究は独立的に行われているが、次年度以降過去の履歴と現状を照らし合わせて、ハザードマップの作成へとつなげる予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

計画の3つの大きな項目である、1.文献調査、2.磁気探査などを利用した過去の地震調査、3.液状化発生の高い地域の土質構成、についていずれも一定の成果を挙げているため。

今後の研究の推進方策

研究計画どおり、信濃川流域での考古磁気的な調査をさらに進めるとともに、近年の地震での被害領域などを照らし合わせて、ハザードマップ作成を試みる。また、液状化による被害の大きさ(変形の度合い)についての予測可能性についての検討を行う予定である。 新たに、白山の別当谷の崩落に関する調査を加える予定である。

次年度の研究費の使用計画

年度末に計画していた出張が,諸般の事情により実施できなくなったのでやむなく次年度繰り越しとした。したがって,新年度早々に予定していた出張に出かける計画をしている.その他については,当初に予定していた通りに研究費を執行する計画である.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2012 2011

すべて 学会発表 (2件) 図書 (1件)

  • [学会発表] 静電容量式水分計の性能評価2012

    • 著者名/発表者名
      高原利幸
    • 学会等名
      第47回地盤工学研究発表会
    • 発表場所
      八戸工業大学(岩手県)
    • 年月日
      2012年7月14~16日(発表確定)
  • [学会発表] In situ Measurements Using Developed High Resolution Capacitance Type Sensor and Its Performance Evaluation2012

    • 著者名/発表者名
      T. Takahara
    • 学会等名
      International Workshop on ICT in Geo-Engineering
    • 発表場所
      ハートフル京都(京都府)
    • 年月日
      2012.5.17 (発表確定)
  • [図書] 考古学を科学する2011

    • 著者名/発表者名
      中條利一郎、酒井英男、石田 肇編著
    • 総ページ数
      292
    • 出版者
      臨川書店

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公開日: 2013-07-10  

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