研究課題/領域番号 |
23651180
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
宮島 昌克 金沢大学, 環境デザイン学系, 教授 (70143881)
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研究分担者 |
酒井 英男 富山大学, 理工研究部, 教授 (30134993)
吉田 雅穂 福井工業高等専門学校, 環境都市工学科, 教授 (90210723)
高原 利幸 金沢大学, 環境デザイン学系, 助教 (20324098)
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キーワード | 考古地磁気 / ハザードマップ / 低頻度メガリスク災害 |
研究概要 |
前年度までの文献調査に加え,富山県各地での遺構,遺跡での磁気調査により,富山県内での液状化を伴う大きな地震の頻度や発生地域を,既往の方法より高い精度で分類することができるようになってきた.一方,これらの地震に対する地盤の影響を特定するために進めてきた,地盤特性との関連に関する研究では,標準貫入試験データから求めた新しい地盤の特性値を用いることで,新潟県での地震による河川堤防の被害と土質構成の関連性をより良く表現できることが明らかになり,現在河川堤防以外のデータとの比較を進めている. また,河川堤防の水分量測定に関して,新たに石川県の梯川右岸堤防において,10点の計測を始め,土壌水分と河川水位,降雨量との関係を調べており,局所的な豪雨などに対する堤防安全性の検討につなげる予定である.さらに次年度は,新潟での検証結果をもとに,富山県,石川県のボーリングデータを用いた地震時のハザードマップの作成を目指し,堤防などの安全性も含めたより広範囲の災害に対する検討を実施する予定である.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
計画の3つの大きな項目のうち,1文献調査,2.磁気探査を利用した過去の地震調査,は概ね終了し,3.液状化発生の高い地域の土質構成,もデータの入手はほぼ完了し,現在整理を進めており,あとは最終年度に総合的な見地からのハザードマップの作成を行う段階であり,おおむね順調な進捗状況と言える.ただし,今年度加える予定だった白山の大規模地滑りについては進捗状況が必ずしも十分ではなかったので,次年度も引き続き検討する予定である.
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今後の研究の推進方策 |
次年度は,これまでの成果をGIS上にて融合し,ハザードマップを完成させる予定である.主に,地震動による被害に対するものになるが,巨大地滑りや局所的豪雨の影響をできるだけ取り入れられるように検討を行う予定である.
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次年度の研究費の使用計画 |
計測機器関連の消耗品が当初予定していたよりも若干安く購入できたので、その差額分を次年度の計測機器関連消耗品に充当する予定である。計測機器関連消耗品以外では、研究打ち合わせ、現場計測、資料収集などの旅費を使用する予定である。
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