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2011 年度 実施状況報告書

雪中における音場計測と音声明瞭度評価

研究課題

研究課題/領域番号 23651182
研究機関北海道医療大学

研究代表者

榊原 健一  北海道医療大学, 心理科学部, 准教授 (80396168)

研究分担者 天野 成昭  愛知淑徳大学, 人間情報学部, 教授 (90396119)
山川 仁子  愛知淑徳大学, 人間情報学部, 助教 (80455196)
牧 勝弘  愛知淑徳大学, 人間情報学部, 准教授 (50447033)
研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2013-03-31
キーワード雪氷災害 / 音声 / 明瞭度 / 音場
研究概要

雪中にマイクを設置するための機器を製作し,雪中にマイクを設置し,積雪表面に音源を固定し,雪中における音響特性の計測を行った.マイクの設置位置は,積雪表面より深さを変えて数カ所で計測を行い,積雪条件は,自然積雪(積雪断面を観察し,各層の密度,硬度,雪質を記録),人工的圧雪(踏み固めて一晩放置し,圧密させ密度を雪崩のデブリと近付けた)の条件とした.音源は,TSP(time stretched pulse)および,笛(ピーク周波数4000 Hz)とし,また,振動によるマイク位置での音伝播も調べるために,足踏み,ストックによる雪表面の突き刺しなどを行った. 今年度得られた結果は以下である.新雪を含む自然積雪では,低周波の領域での遮音が強く,また,圧雪では,低周波から高周波まで強い遮音特性を持つことが明らかになった.また,足踏みやストックによる突き刺しなどの振動伝播の場合,マイク位置での音圧は,笛よりも有意に大きく,埋没者への音伝達としては,音源を用いた方法よりも雪表面に振動を与える方法の方がはるかに有効であることが示された.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

低温下のフィールドでの音場計測という困難な実験を,様々な工夫により実施するに至った.民生の音響機器が低温で壊れるなどの問題があったが,保温の方法を工夫,考案し,野外での実験に成功した.また,これまでに知られていない,層構造も含めた雪の音響特性を計測し,また,圧密後の積雪の高い遮音特性を明らかにした.2011年度の計画はほぼ実施できた.

今後の研究の推進方策

計測した音場をもとに,インパルス応答と音声とを畳み込み,音声の明瞭度の推定をおこなう.また,水平方向の音の伝播について明らかにする予定である.これらの実験を実施するとともに,論文,国内/国際会議等で,対外的に研究成果を発表する予定である.

次年度の研究費の使用計画

国内/国際会議での発表にともなう旅費,および,追加実験をおこなうための研究分担者の移動のための旅費が中心となる.積雪断面観察用の道具等,実験道具についても使用する予定である.

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公開日: 2013-07-10  

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