本研究では、完全化学合成による比較的短いDNAとペプチドナノカプセル(合成ウイルスキャプシド)からなる「最小限の人工ウイルス」を構築することを目的としている。本研究では、以下の3つの成果が得られた。1) β-AnnulusペプチドとM13 phage DNAとの複合化により、DNAが内包された人工ウイルスの構築に成功した。2) β-AnnulusペプチドをコードしたDNAを設計し、無細胞発現系によるペプチドナノカプセルの合成を試みたが、目的ペプチドの発現は確認できなかった。3) DNA-β-Annulusペプチドコンジュゲートの自己集合により、DNA修飾人工ウイルスを構築することに成功した。
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