研究課題/領域番号 |
23651254
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
清水 育男 大阪大学, 言語文化研究科(研究院), 教授 (40056338)
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研究分担者 |
新谷 俊裕 大阪大学, 言語文化研究科(研究院), 教授 (40187563)
田辺 欧 大阪大学, 言語文化研究科(研究院), 教授 (60243276)
高橋 美惠子 大阪大学, 言語文化研究科(研究院), 教授 (90324871)
石黒 暢 大阪大学, 言語文化研究科(研究院), 准教授 (20273740)
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キーワード | 国際情報交流 / スウェーデン / デンマーク / 北ヨーロッパ / 情報収集 / 情報管理 / 情報公開 |
研究概要 |
本研究は、市民的共治の基盤として情報資源の集積・管理・公開制度を先駆的に構築してきたスウェーデン、デンマークの事例を検討するために、平成24年度は(1)国内外の研究者を招聘して研究会を開催して意見交換を行うとともに、(2)大阪大学大学院言語文化研究科デンマーク語・スウェーデン語研究室が発行する紀要『IDUN-北欧研究-』誌上に研究成果を公開した。 (1)現代北欧の情報資源のあり方に社会政策面からの知見を深めるべく、2012年10月にスウェーデン人研究者を招いてスウェーデンの社会福祉に関する情報活用のあり方を事例に討議の場をもった。さらに文化面における情報資源の活用方法の特徴に関して、2013年1月に今日のキルケゴール研究の最前線を事例にしながら、国内の研究者を招いて討議するとともに、同年3月には二人のスウェーデン人研究者を招き、現代スウェーデンの歴史学研究が抱える問題、現在のスウェーデン国家形成に果たしたメディアの歴史的役割を事例としながら、歴史的観点からも北欧諸国における情報資源活用の特徴を検討した。 (2)本研究の研究成果として、この期間に招聘した海外研究者の論考を含む研究分担者・連携研究者らによる10本の報告を、2013年3月に公刊された『IDUN-北欧研究-』20号誌上に公開した。現在の北欧諸国における言語政策・社会政策・文化政策の各々の観点から、情報資源の収集・管理・公開の方法への多角的な検証を通じて、本研究は、公的機関により管理されている情報資源が単に一部研究者の活用のみを対象としたものではなく、「市民」としての能動的行動を担保する基盤として重視されており、それゆえにアクセスしやすい公開性を原則とした北欧諸国における情報資源活用の実践的側面を明らかにした。
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