研究課題/領域番号 |
23652011
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
曽根原 理 東北大学, 学術資源研究公開センター, 助教 (30222079)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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キーワード | 近世仏教 / 天台宗 / 成菩提院 / 叡山文庫 |
研究概要 |
平成23年度は、近世仏教研究の基礎として、天台宗史料の調査を重点的に行った。23年7月30-31日と10月22-23日には、滋賀県米原市の地方寺院の近世文書を調査し、在地寺院の宗教活動や宗派内のネットワークを探った。その際に、研究協力者の松本公一、青柳周一、朴澤直秀、井上智勝、梅田千尋、東幸代、藤田和敏、松金直美、青谷美羽、川嶋美貴子の諸氏の助力を仰いだ。 23年9月4-5日・11月13日・24年1月23日、3月5日には、史料所蔵機関(叡山文庫、大津歴史博物館、東京大学史料編纂所、身延文庫)において関連する天台宗史料の調査を行った。あわせて、マイクロフィルム撮影や電子複写により複製を作成した。 成果報告として、23年8月には中国における国際会議(社会科学院日本研究所主催)で「日本近世仏教が注目した明代仏教」の題で発表を行い、日本における近世仏教が中国仏教の影響をうけていた側面について中国人研究者と意見交換を行った。また24年3月には米国アジア研究協会(AAS)の大会において、15-16世紀日本における神仏関係と政治権力に関するパネルに加わり、中世後期から近世にかけての天台寺院における神道と仏教のあり方について"Tendai Shinto in the Muromachi Period: The Changing Aspects of Sanno Gongen"の題で報告し、他の報告者(原田正俊、三枝暁子、Christopher.Mayo)や参加した研究者と討論を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
史料の収集は進んでいるが、分析やデータ整理をさらに進める必要がある。
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今後の研究の推進方策 |
地方の近世寺院の一例として、成菩提院の近世史料収集を進める。目録化は順調に進んでいるが、データを整理し、分析を行い、他の地域の事例と比較するといった作業を進めていきたい。
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次年度の研究費の使用計画 |
引き続き史料調査を中心とし、史料整理や成果公開も続けていくため、旅費や謝金を支出する予定である。
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