研究課題/領域番号 |
23652016
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研究機関 | 愛知大学 |
研究代表者 |
木島 史雄 愛知大学, 現代中国学部, 准教授 (50243093)
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研究分担者 |
安松 みゆき 別府大学, 文学部, 教授 (40331095)
藤原 貞朗 茨城大学, 人文学部, 准教授 (50324728)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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キーワード | 東洋美術 / 受容 |
研究概要 |
23年度は、資料収集を中心とする計画であり、その予定通り着実に研究を遂行した。代表者木島は、国内に存在する欧米刊行の東洋美術概説書、展覧会図録などを収集し、電子化を行って研究分担者と共有する作業を中心に行った。23年度新たに収集・電子化した書籍は、34種である。このうち著作権の切れている書籍に関しては、所蔵機関の了承の許、公開の準備も進めている。19世紀のものも相当数あり、資料的価値は高い。安松は、フランフクルト、ミュンヒェン等で二次資料の収集を行い、日本では見ることができない東洋美術関連の資料の収集に成功した。また訪問先の博物館・美術館・図書館などで。本研究と研究対象を近く持つ研究者とも人的交流の構築に成功した。藤原は、予定どおり、国内および国外(フランス)での資料収集を行い、現在収集資料の分析を行なっている。こちらも訪問先の博物館・美術館・図書館などで。本研究と研究対象を近く持つ研究者とも人的交流の構築に成功した。共同研究参画の3人とも、本年度は研究資料の収集を主眼にして活動し、所期の目的をほぼ達成したということができる。さらに欧州各地においても我々と近似するテーマへの関心が高まっており、各地の研究者との情報共有、あるいは研究討議の可能性が生まれたことも大きな成果であるということができる。具体的にはドイツハイデルベルク大学東洋美術研究所、英国オクスフォード大学アシュモリアン博物館などが我々の研究に大いに関心を示した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
木島が予定していた欧州資料収集は、調査機関との調整がうまくゆかず24年度に行うこととなったが、その分国内資料の収集に専心し、欧州調査に匹敵するだけの成果を得た。安松、藤原は当初の予定通り欧州での資料収集を遂行し所期の成果を得た。
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今後の研究の推進方策 |
研究資料の収集に関しては、木島の海外調査は、調査予定機関との日程調整がうまくゆかず24年度に繰り延べた。そのため執行予定額に残が生じた。安松も調査予定機関との日程方正の結果、範囲・時間を縮小せざるを得ず、残が生じた。いずれも23年度未了部分を24年度に補充遂行する。藤原は、引き続き国内外での資料収集を行う。24年度は、上記の資料収集と平行して、収集済みの資料の整理と分析を各自が行うとともに、それがある程度まとまった時点で、研究会を開催し、不足資料のあぶり出し、分析結果についての意見交換を行う予定である。
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次年度の研究費の使用計画 |
資料収集に関しては、木島が予定している欧州資料調査ならびに安松未了部分を24年度予算に加え、補充遂行し、両年度予定分は結果として完了の予定である。このため、23年度の残金を24年度分に合わせて執行する。藤原も、23年度収集資料の過不足を勘案し、本年度も最適の調査地へ赴き資料収集を行う。また国内において研究会を持ち、資料の共有、共通認識の醸成をおこない、研究の新たな方向性を探る。これらが旅費項目の支出となる。研究資料は、海外の研究機関・図書館などに存在するだけでなく、以外にも古書での購入がかなり可能であることが明らかになった。寒山堂など、東洋美術に関する欧米語文献を専門に扱う古書店も存在する。古書の購入という形での資料収集も可能な限り行いたい。
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