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2011 年度 実績報告書

自然の分析美学--自然・環境・アルス

研究課題

研究課題/領域番号 23652020
研究機関東京大学

研究代表者

西村 清和  東京大学, 大学院・人文社会研究科, 教授 (50108114)

研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2012-03-31
キーワード自然 / 分析美学 / 環境美学 / アート / 環境論
研究概要

本研究は、芸術を中心に構築されてきた近代以降の美学・芸術哲学においてはともすれば無視されてきた自然、風景、環境における美的現象や美的経験を、広い意味での人間の「アルス(術)」との関わりを軸に新たに主題的にとりあげ記述・分析しようとするものである。このテーマは70年代以降欧米の環境美学、環境保護論、環境倫理で論じられつつあるものの、日本の美学研究においてはまだ目だった研究はほとんどないのが実情である。また欧米における研究でも、そこで前提されている「自然」「風景」「環境」といったコンセプト自体が混乱しているために、十分な成果を上げているとはいいがたい。本研究はその新たなコンセプトを提示し、これらに関わる美的現象や美的経験を記述・分析するために近代美学を脱構築することに挑戦するものである。
本研究は、まず上記の基本概念を分析哲学の方法を用いて精査した上で、これらの基本概念を自然美、風景、廃墟、人造自然、われわれの内なる自然をテーマとするアブジェクト・アート、環境アート(エコ・アート)といった具体的な美的現象や美的経験、また現代アートの記述・分析に適用することで、近代美学や現代の環境美学がまだ十分に解明するにはいたらない上記の問題群を解明することをめざした。これによってえられた具体的な研究成果の相当部分は、平成23年11月に出版された単著『プラスチックの木でなにが悪いのか-環境美学入門』(勁草書房)および平成24年3月の編著『日常性の環境美学』(勁草書房)のかたちで公開され、前者の本についてはたとえば日本経済新聞紙上での書評(平成24年2月11日)で極めて高く評価された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2012 2011

すべて 図書 (2件)

  • [図書] 日常性の環境美学2012

    • 著者名/発表者名
      西村清和(編著)
    • 総ページ数
      391
    • 出版者
      勁草書房
  • [図書] プラスチックの木でなにが悪いのか--環境美学入門2011

    • 著者名/発表者名
      西村清和
    • 総ページ数
      416
    • 出版者
      勁草書房

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公開日: 2013-06-26  

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