平成25年9月13-14日にオックスフォード大学(St. John's College)で開催された「ラファエル前派ー過去・現在・未来」の学会で各国の研究者と情報交換を行ったほか、ロンドンのナショナル・アート・ライブラリー、ヴィクトリア&アルバート博物館、テート美術館、レッドハウス等で調査研究を行った。 論文「チャールズ・ロック・イーストレイクの感覚的風景ーローマおよびカンパーニャの風景画と山賊画」を『ローマー外国人芸術家たちの都』(平成25年10月刊行、竹林舎)に寄稿した。この論文は平成22~24年度科学研究費助成事業基盤研究B「19世紀ローマにおける外国人芸術家の活動と交流に関する包括的研究」(研究代表者:佐藤直樹)による成果だが、論文の執筆過程で本研究の考察も深めた。 平成26年1月25日~4月6日に森アーツセンター・ギャラリー(東京)で開催された「ラファエル前派展ー英国ヴィクトリア朝絵画の夢」のカタログの作家解説・ラファエル前派関連年表・参考文献表を作成、展覧会の開催に協力した。展覧会を企画した英米の研究者、及びラファエル前派研究を率いる日本の研究者を招き、ワークショップ「ラファエル前派と唯美主義」(平成26年1月25日、筑波大学東京キャンパス)と「2014ラファエル前派展記念シンポジウム」(平成26年1月26日、法政大学)を主宰した。シンポジウムでは「ラファエル前派と日本のモダニズムー1890年代から1920年代まで」と題した講演を行った。展覧会に併せて朝日新聞が発行する「額絵」でラファエル前派作品を解説した。 『美術手帖』増刊「ラファエル前派」(平成26年3月号)を監修、増刊号に論文「PRB「誕生前夜」から「結成」まで」を寄稿したほか、作品解説を執筆した。2014年2月には「ロンドンーアーツ・アンド・クラフツ運動の源流」と題した公演を一橋フォーラム21で行った。
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