高齢者に声楽療法を継続的に実践することにより、心身共に健康である状態を維持でき、さらに心のケアや人との交流が円滑となり、その人らしい老いを実現することが可能となることが分かった。また、緩和ケア病棟において日本の唱歌・童謡など昔子供の頃に歌い、また聴いたことのある懐かしいクラシック声楽作品を用いたことにより、これまで食事が喉を通らなかった患者さんが進んで食事を摂るようになるなど、回復が見られ、声楽療法の有効性が明らかとなった。 本研究により、音楽という言葉を越える芸術媒体を通して行われる声楽療法の重要性と健康な歌唱を継続することにより、生きる喜びなどの生き甲斐再生や支援となる得ることが実証できた。
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