挑戦的萌芽研究の最終年度であった平成24年度はハートフォード、ウースター、ボストン、サンフランシスコで現地調査をするために海外出張した。昨年公開した実施状況報告書の中で計画したプロジェクトはほぼ達成した。現地調査の内容と写真は研究成果報告書『知的フロンティアとしてのコネチカット州ハートフォード』(金星堂)に収録されている。 1. コネチカット州ハートフォードに出張し、コネチカット州立博物館、コネチカット川から荷物を陸揚げした場所、フッカーの居宅があった場所をを確認した。またハートフォード市内の墓地のシーダー・ヒル墓地とトウェインとストウ夫人の家を調査した。この調査はConnecticut Gravestone Network(コネチカット墓石研究組織)の事務局長のブラウン氏に助けていただいた。2. 調査の後、コネチカット州歴史家のウォルター・ウッドワード教授とフッカーから数えて8代目のシェパード・ホルコム氏と討論した。ハートフォードでは研究分担者の深瀬有希子も加わり研究者どうしの知識を深めた。3. ジョンズ・ホプキンズ大学のラーザー・ジフ先生とハートフォードで打ち合わせをした。4. ボストンへの帰路でウースターに立ち寄り、ウースター・ポリテクニック・インスチチュートで全米エマソン協会会長のWesley Mott教授とエドガー・ポーの専門家であるケント・ラングクイスト教授に会った。その後この大学に隣接するアメリカ古文書協会において、古文書の保存に関する調査をおこなった。5. ハーバード大学のホール教授と研究方法について話し合った。6. コンコードの奴隷制に関する研究を進めるため、ラルフ・エマソンの家やウォールデン湖を調査した。ボストンにおいては同志社大学の白川恵子准教授も加わった。ボストン周辺の現地調査としてウィンスロップが最初に新大陸として見たアン岬やグロスターに行った。
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