研究概要 |
沖縄県内外の図書館や研究施設において琉球語に関する書籍、調査報告書、紀要論文、辞書などの資料を収集し、基本語彙330項目に分類し整理をした。現在までに整理した基本語彙は身体, 親族, 時間空間, 天体, 気象,道具, 動物, 植物, 代名詞からなり、動詞と形容詞は第二段階として後ほど項目に加える予定である。したがって、最終的には基本語彙の項目は330以上になる。奄美から与那国の区間で話されている方言50方言 整理した琉球語方言は30あり、基本語彙330が全てあげられていない方言もある。それらの方言の現地調査を行い、抜けている項目の語彙の収集をする予定。 琉球語に関しては、琉球語語彙のデータを比較し、音の規則的対応関係を探る作業、規則変化や不規則変化等の整理, 分類する作業を現在行っている。奄美諸方言はほとんど終えているが、他の琉球語諸方言は平成24年度に行う。これらの音韻・音声変化の整理が終わり次第、琉球語の下位区分を行い、他の言語との接触に起因する変化や世代間のギャップに 起因する変化など歴史と照らし合わせて不規則変化の説明を試みる。資料の整理と同時にそれぞれの方言の音韻体系の分析については、奄美諸方言の分析は終え、沖縄本島の諸方言の分析に取りかかり始めたところである。 アイヌ語諸方言や祖語に関する資料の収集および整理は既に終え、琉球語諸方言と同様に基本語彙の項目に分類し整理した。音韻体系に関する資料の整理分析を平成24年度に行う。 オーストロネシア語族の言語、特に台湾の土着民の言語の資料収集を現地で行った。これらの資料の一部は基本語彙の項目にそって整理済みであるが、平成24年度に資料全体の整理および分析を終える予定。 韓国語諸方言に関する資料は国内で一部収集した。平成24年度にソウル大学や国立図書館で資料の収集、またチェジュ島で方言の調査を行う予定である。
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