第28回から第37回の手話検定試験の6級及び5級受験者合計3,450名の成績を入手し、その中から正解率100%の語彙67語を抽出した。受験者の100%が正解という特異な語彙は学習が易しいというだけでなく、一般に理解が易しく、その原因は身振りとの関連が強いとの仮定を設定し、記号の透明度(学習なしに意味が推定できる度合い)と身振り語源、数字などの象徴性(指の数)、CLという構成素の観点から相関関係を分析した結果、透明性は身振り、象徴性、CLとの強い関連があることが証明された。これらの語彙が助け合いサインとして活用できることを強く示唆している。
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