本研究は、日本語の依頼表現・可能表現・条件表現・取り立て表現の史的変遷プロセスに関して、累加型・漸減型・共立型・専立型の四つのパタンから成る「変遷パタン・モデル」を基に、そのモデルの適用可能性を諸資料で検証することを通して、複数の言語事象を統一的に説明できる、高度に抽象化された言語変化のパタン・モデルを構築することを目的としたものである。 成果としては、上述の各種表現においては、モデルの適用可能性が高いと推定される傾向が見出された。しかし、現段階は未だ詳細な考察まで完了してる段階とは言えず、今後の更なる分析・考察を要する。
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