研究課題/領域番号 |
23652113
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
古市 由美子 東京大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (60422341)
|
研究分担者 |
森 幸穂 青山学院大学, 理工学部, 准教授 (20634356)
遠藤 直子 広島工業大学, 工学部, 准教授 (10631145)
菅谷 有子 文教大学, 文教大学大学院附属・言語文化研究所, 研究員 (70422342)
|
研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2015-03-31
|
キーワード | 話し言葉コーパス / 理工学系専門語彙・漢字 / 理工学系語彙用例集 / web教材 / コロケーション / 口頭表現 |
研究実績の概要 |
理工学系の留学生及び外国人研究者は、来日直後から自身の日本語能力に関わらず、研究生活をスタートさせなければならない。そのため、本科研コーパス研究チームは、専門を話題としたアカデミックな場面において聞き、理解し、話すために必要とされる項目を採録した『理工学系基本口頭表現用例学習辞典』を開発した。本『理工学系基本口頭表現用例学習辞典』は本グループが独自に工学系研究室の日本語母語話者による発表と質疑応答を中心としたゼミ内発話を音声データ化し、文字化した話し言葉コーパスを資源としている。この専門日本語話し言葉コーパスは、電気系工学、都市環境工学、都市計画、建築学、社会基盤学、化学システム工学、電子情報工学の7分野にわたり、収録時間160時間、形態素数延べ190万、異なり形態素数1万5千(形態素解析ソフト「茶まめ」を使用)を収録したものある。 本『理工学系基本口頭表現用例学習辞典』は、この専門日本語話し言葉コーパスを資源とし用例学習辞典の基本的な分析、枠組みを確立した上で、以下のステップを踏んで作成した。1)出現頻度数20以上の語彙全てに訳語をつけた。2)分野別に出現頻度20以上の名詞を見出し語とし、見出し語を含んだ用例を抽出し、選択及び整形を行った。3)分野の専門家による学習優先度の判定、訳語のチェック、用例の適否の判断を受け、専門家から認定された複合語も追加した。4)用例から学習項目を取り出す作業として、学習者が見出し語を含んだ用例を理解するだけでなく、産出する際の参考にできるような情報を、共起表現に注目しながら選定した。本『理工学系基本口頭表現用例学習辞典』は、語彙教育のみならず 理工学系の留学生及び外国人研究者の日本語によるコミュニケーション能力の養成にも寄与する。
|