研究課題/領域番号 |
23652129
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
石崎 貴士 山形大学, 教育文化学部, 准教授 (20323181)
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研究分担者 |
中西 達也 山形大学, 教育文化学部, 教授 (10217771)
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キーワード | ストループテスト / 音声反応形式 / システム構築 |
研究概要 |
本研究は、ストループテストを音声反応形式で実施するためのシステム構築を目的としている。本年度は、研究の理論的な基盤として、コネクショニズムに関する文献資料収集、および、これまでの実験の見直しとデータの洗いなおしをおこない、そこで得られた知見をもとに学会で講演・発表し、論文を執筆した。また、本研究では、コンピュータによる刺激の提示と音声による反応の記録を一元化したシステム上で実施するストループテストの作成を目的としている。これについては汎用のソフトウェアを活用して対応することにしたが、昨年度は震災の影響もあり、ソフトウェアの入手に予想外の時間を費やしてしまった。そのため、研究の進捗にやや遅れが生じたが、刺激提示用の大型ディスプレイを備えたストループテストに特化したシステム環境の構築を何とか本年度中に達成し、予備実験を通して実験を円滑に実施するためのカスタマイズも行い、現在は本実験をおこなっているところである。本研究では、ストループ効果と第2言語における修得度の関係を調査の対象としているので、日本語版・英語版のストループテストと英語の修得度診断テスト(英語リスニングテスト)を作成した。また、日本語版のストループテストについては、表記方法の違いを見るために平仮名版と漢字版を作成した。これらのマテリアルについては、これまでの研究で用いていたフォーマットを流用している。現在、実験の参加者数が目標の30名まで達していないので、本実験の実施期間を次年度当初まで延長することにする。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
昨年度は震災の影響もあり、当該のソフトウェアを入手するまでに予想外の時間を費やしてしまった。そのため、研究の進捗にやや遅れが生じたが、刺激提示用の大型ディスプレイ等、音声反応形式のストループテストを円滑に実施するための周辺機器をそろえ、予備実験を通して個別の設定をカスタマイズして、何とか本年度中に本研究での実験に特化したシステム環境の構築を達成することができた。しかしながら、以上のような経緯から本実験の開始時期がずれ込んでしまったため、現在、実験の参加者数が目標の30名にまで到達していない。そのため、本実験の実施期間を次年度当初まで延長して対応することにする。
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今後の研究の推進方策 |
まず、実験の参加者数が目標の30名に到達するまで本実験の実施時期を延長して対応する。その後、実験で得られたデータの集計および入力をエクセル上でおこない、統計処理ソフトを用いて分析する。分析の結果を考察し、その成果を学会で発表する。また、成果については論文にまとめて学会誌へ投稿する。以上、かなりタイトな計画になっているが、作業については、研究補助を活用できるところは積極的に活用することで遅延を取り戻すよう試みる。
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次年度の研究費の使用計画 |
本実験については、実施時期を延長して次年度当初までおこなう。そのため、実験参加者への謝礼については次年度も継続して支出する。本実験実施後のデータ集計および入力については、研究補助に協力を依頼する。また、本実験の結果を踏まえた研究の成果について学会で発表するため、旅費を支出する。さらに、成果については論文にまとめて学会誌へ投稿する。
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