研究課題/領域番号 |
23652131
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研究機関 | 東京学芸大学 |
研究代表者 |
高山 芳樹 東京学芸大学, 教育学部, 准教授 (10328932)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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キーワード | 英語教育 / 発音指導 |
研究概要 |
日本人英語学習者に「通じる英語」の発音を習得させるために必要となる基本英単語のリズムパターンのデータベースの原型を構築するために、平成24年度より使用開始となる新学習指導要領に基づく新しい中学校検定教科書6種類全18冊をまず入手した。英語教育専攻の大学院生のリサーチ・アシスタント4名に作業分担をしてもらい、教科書に出現するすべての英単語について、「品詞」、「内容語・機能語」、「音節数」、「リズムパターン1(分数表示)」、「リズムパターン2(バブルによる表示)」、「ジャンル1(大分類)」、「ジャンル2(小分類)」、「カタカナ語」、「モーラ数」、「日英ギャップ(英単語の音節数とカタカナ語のモーラ数の数の差)」のすべての項目をExcelに入力させた。 新しい中学校検定教科書4種類12冊に出現するすべての英単語のリズムパターン・データベースの入力項目については、入力作業を終えることができ、リサーチアシスタント同士による入力内容のダブルチェックも終了している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
平成23年度中に新しい検定教科書6種類全18冊に出現するすべての英単語のリズムパターン・データベースの入力を終える予定だったが、年度末の段階で教科書4種類12冊の入力作業を終えるに留まっている。 当初の計画よりも作業がやや遅れている理由は2つあり、1つ目の理由は平成24年度から使用開始となる新しい中学校検定教科書の入手に時間がかかってしまったことが挙げられる。各検定教科書の編集委員となっている知人の教員の紹介によって、教科書出版社の教科書編集部にコンタクトを取り、新しい検定教科書6種18冊の送付を依頼したのだが、教科書の採択時期とも重なり、すべての教科書の入手を終えるまでに案外時間がかかってしまった。 2つ目の理由は、新学習指導要領に基づく中学校英語の検定教科書では語彙数がこれまでの900語から1200語に増加したが、各社の教科書で300語増加した分の入力作業に予想以上に時間を取られてしまった。4人の英語教育専攻の大学院生のリサーチ・アシスタントのうち、1名を除いては英単語のリズムパターン・データベース入力作業をすること自体が初めてであり、作業要領を理解してもらうのにも若干時間を要した。
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今後の研究の推進方策 |
データ入力作業がまだ完了していない検定教科書2種類6冊に出現するすべての英単語のリズムパターン・データベース入力作業をできるだけ早めに終わらせるようにする。その後は、検定教科書6種類全12冊分のデータベースの原型の修正作業を慎重に行う。 その作業と並行して、リズムパターンの提示方法が、日本人英語学習者の「通じる発音」の習得にどのような影響を与えるのかについて、日本人英語学習者を実際の被験者とした実証的研究を行う。この研究結果に応じても、リズムパターン・データベースの内容に修正を加えていく。
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次年度の研究費の使用計画 |
平成23年度の作業過程から、リズムパターン・データベースの入力作業には当初想定していたよりもかなり多くの作業時間が必要であることが判明したので、入力作業をしてもらう英語教育専攻の大学院生リサーチ・アシスタントへの謝金をしっかりと確保する計画である。 また、リズムパターン提示に関する実証的研究を行うにあたっては、日本人英語学習者による発音パフォーマンスの音声データを多量に収録するためICレコーダを購入する予定である。
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