研究課題/領域番号 |
23652147
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
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研究分担者 |
横山 悟 東北大学, 加齢医学研究所, 助教 (20451627)
田中エリス 伸枝 早稲田大学, 理工学術院, 助教 (70593698)
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キーワード | 第二言語習得 / 第二言語のスピーキングパフォーマンス / 習熟度 / 脳機能画像 / fMRI / 言語処理 |
研究概要 |
2012年度は、本プロジェクトの主目的である脳機能及びそれに対応するスピーキングパフォーマンス測定による実験を行った。データ収集は2回に分け実施した。1回目は、英語習熟度の異なった被験者45名、2回目は、英語習熟度の高い被験者13名を対象にした。機能的磁気共鳴画像法(fMRI)にて、被験者全員が英語で31枚の図を説明するときの脳活動を撮影し、同時に統制条件として日本語スピーキング中の脳活動も撮影した。被験者全員に対し、英語習熟度判定テストを行った。また被験者の不安がスピーキングパフォーマンスに影響する可能性があるため、fMRIを使わずに13名の英語習熟度の高い被験者から追加の英語スピーキングデータを収集した。 fMRIデータの解析、英語と日本語のスピーキングデータの書き直しとそれについての解析はすでに行なっている。しかし、収集したデータが膨大であることと長い解析時間がかかるため、まだ解析が終わっていない。英語のスピーキングデータは様々な複雑性、正確性と流暢性の指標を用いて解析を行った。日本語のスピーキングデータは有声音を含むpauseと会話の間に含まれるsilence(あるいは両方)の数と1枚の図を説明するのに使われたモーラの数で評価した。英語に比べ、日本語は異なるタイプの動詞が使われるため、スピーチを書き直したものはどれを使うか、については慎重に確認した。 研究の初期段階のデータに関して、「電子情報通信学会技術研究報告」で論文として報告し、また去年12月に仙台にあった日本認知科学会第29回総会で発表を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2012年度で達成したことに満足している。しかし、年度内にすべてのデータの解析を終えなかったため、研究費の延長を申請し、引き続き2013年度に解析を行う。また、被験者における英語習熟度の偏りのため、追加実験を行い、データ収集を行う予定である。
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今後の研究の推進方策 |
2013年度の計画は去年収集したデータの解析を終わらせることである。また、被験者における英語習熟度の偏りのため、追加実験を行う予定である。研究成果を論文の形で報告し、適切な国内または海外の学会で発表する予定である。
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次年度の研究費の使用計画 |
研究費は以下のように使う予定である。 1)被験者への謝礼、2)設備と材料の購入、3)会議参加とデータ収集のための旅費、4)国内と海外の学会参加の旅費、5)英語発表の校正費用
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