研究課題/領域番号 |
23652180
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研究機関 | 福井大学 |
研究代表者 |
月原 敏博 福井大学, 教育地域科学部, 教授 (10254377)
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研究分担者 |
門井 直哉 福井大学, 教育地域科学部, 准教授 (20324139)
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キーワード | 3次元計測 / 地理情報システム / 地図 / 空中写真 / アーカイブ |
研究概要 |
第二年度である平成24年度は以下に列挙する作業を行った。 1)地図画像アーカイブのコンテンツ作成とその手順の確立: ①旧空中写真からの広域3Dデータ作成:福井県全域を撮影した約400枚の空中写真のうち約100枚について空中三角測量を実施。 ②年次の異なる写真を用いた3次元モデルの統合作業とその手順の確認。 ③福井市を例に県内市町のもつ大縮尺地図データの取り込みと,それを用いた3次元ジオラマモデルの作成手順の確認。 2)県内自治体及び土地家屋調査士会との協議・連携推進: ①地図画像アーカイブの活用可能性について福井市情報課・都市計画課及び土地家屋調査士会と意見交換。 ②福井市情報課が保有する平成15年度以降の空間情報データを借用し,それをコンテンツに取り込む実験を実施。 3)3次元モデルの位置精度向上のための検定実験: 土地家屋調査分野への応用に必要な精度確保を図る精度検定実験に必要な多数の検証点のGPS測量を,奥越・南越地域で土地家屋調査士とともに実施。 4)公開地名データベースの拡張: 『和名類聚抄』国郡郷名検索システム http://www.chizubank.com/komap_beta/info/index.html 5)衛星画像の標定法に関する新技術開発のための,特許出願及びJAXAとの研究連携の可能性について探索
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初の計画の8割は実施できているが,下記の実用化実験は,非常に手間がかかることも判明して中間段階までの実施にとどまったことによる。 地籍関連(土地家屋調査)の分野への活用には,旧空中写真からの3次元モデルの位置精度を保証するための精度検定実験が必要であることが判明した。その実用化実験に必要な多数の検証点のGPS測量は奥越・南越地域で実施でき準備は整ったが年度末までに本試験の実施にまで至ることができなかった。
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今後の研究の推進方策 |
1)地図画像アーカイブの行政等の現実課題解決への活用方法について,県内市町および関係機関との協議・連携をいっそう進め,またそれらの外部機関が保有するデータをさらに入手してアーカイブのコンテンツをさらに充実させる。 2)実用化実験のかなめとなる精度検定実験を完遂する。 3)学会発表と論文執筆により本研究結果を発信する。
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次年度の研究費の使用計画 |
24年度の未使用額は,上記の1)~3)に応じて25年度に以下のように使用する。 1)コンテンツ充実に必要なパソコンでのデータ加工のための学生アルバイト代。 2)精度検定実験に必要な雑費。 3)成果公表のための論文投稿費や学会出張旅費。
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