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2011 年度 実施状況報告書

地元学導入による地域活性化効果測定とプロセス評価手法開発のアクション・リサーチ

研究課題

研究課題/領域番号 23652186
研究機関関西大学

研究代表者

草郷 孝好  関西大学, 社会学部, 教授 (30308077)

研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2014-03-31
キーワードプロセス評価 / 地元学 / アクション・リサーチ / 地域活性化 / 生活の質
研究概要

本年度の研究実績概要は次の通りである。1 地元学をはじめとする地域活性化の手法や政策導入効果を測定するための方法設計に取り組むことができた。プロセス評価手法の方法論を研究し、地域住民の変容や地域社会の変容をどのように評価するかを検討した。具体的な方法として、個人レベルの生活の質を確認するための質問群と地域社会レベルの変容を確認するための質問群から成り立つ質問票を用いてのアンケート調査と年齢層や性別などを考慮したうえで、少数サンプル対象のインタビュー調査の組み合わせ型とした。2 地元学などの内発的な地域活性化導入に前向きなコミュニティをピックアップし、本研究の調査対象地域の絞り込み作業を行った。調査対象候補地域は、新潟県長岡市のK地区、福井県福井市のT地区、兵庫県丹波市のA地区などの中から調査地域を選定することとした。3 兵庫県の県民意識調査データを用いて、地域変容分析手法に関する研究論文の作成や研究発表を行った。4 国連本部で開催された生活の質と幸福に関する会議に参加し、また、アメリカ人間開発報告書研究チームを訪れ、地域活性化手法の重要性や日本型のGNH(国民総幸福)についての意見交換を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

研究計画に沿って、研究に取り組んできたため、概ね順調に進んでいる。

今後の研究の推進方策

今後は、地域活性化効果測定のための変容調査を調査対象地域にて実施し、変容の分析を進めていく。また、地域発展のための様々な取り組みのもたらす社会への効果や影響について、地区住民同士で話し合ってもらえるように、本研究によるデータの分析結果を地域住民に還元する機会を設けるなどして、調査結果を地域発展に生かすためのアクションリサーチを推進していく。次年度に使用する予定の研究費があるが、これは、プロセス評価の方法論を学ぶために計画していたメルボルン大学訪問を取りやめたことによるものとフィールドワークの補助作業を次年度に移行したためである。本研究には、生活の質の向上を掲げて、注目を集めているブータンのGNH型の国家運営システムと地域活性化の取り組みが大いに参考になると考えており、次年度にブータン事例調査を行う予定である。可能であれば、欧米のアクションリサーチ研究拠点をヒアリングし、ネットワーク形成を進めていきたい。

次年度の研究費の使用計画

次年度の研究費は、(1)地域変容調査実施のための研究チーム(代表者、研究協力者)の国内旅費、調査データ整理作業などへの謝金、(2)GNHに基づく国づくりに取り組むブータンの地域社会発展システムの事例調査、(3)欧米のアクションリサーチ研究拠点とのネットワーク形成のヒアリング、(4)書籍・資料・文房具などの購入、を予定している。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2012 2011

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 住民による地域生活プロセス評価手法の試み2012

    • 著者名/発表者名
      草郷孝好・宮本匠
    • 雑誌名

      関西大学『社会学部紀要』

      巻: 第43巻第2号 ページ: 33-60

  • [学会発表] Some issues in use of social relations for well-being assessment2011

    • 著者名/発表者名
      Kusago, Takayoshi
    • 学会等名
      Panel 3b (social relations) session Asia-Pacific Conference on Measuring Well-Being and Fostering the Progress of Societies(招待講演)
    • 発表場所
      政策研究大学院大学(東京都)
    • 年月日
      2011年12月6日

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公開日: 2013-07-10  

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