研究課題/領域番号 |
23652190
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
森田 敦郎 大阪大学, 人間科学研究科, 准教授 (20436596)
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研究分担者 |
モハーチ ゲルゲイ 慶應義塾大学, 文学部, 研究員 (90587627)
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キーワード | 比較 / 人類学 / 科学技術論 / 国際情報交換 / デンマーク / カナダ / タイ |
研究概要 |
人類学における比較の役割について、それぞれがエンジニアリングと医療のフィールドにおいて調査を続行するとともに、その成果を国際雑誌の特集号に執筆した。特集には、本科研メンバー二名の他に、デンマークからの執筆者一名を含む三名が参加し、査読をへてDuke University Pressが出版するEast Asian Science, Technology and Society 7-2号に掲載が決定した。 研究会活動としては、国内で三回の研究会を実施し、フランス、カナダ、イタリア、タイなどの研究者とともに本テーマについての討議を行ったほか、上記の特集論文の執筆および改訂のための集中的なセミナーを開催した。後者の英文論文執筆セミナーは、メンバー外の院生、若手研究者に開放し、本プロジェクトで得られたノウハウの還元を行った。 最終年度のシンポジウム開催に向けて、イギリス、カナダ、アメリカ、デンマークの研究者とコンタクトをとり、シンポジウムへの参加を取り付けた他、シンポジウムのテーマ策定のための検討を共同で行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
最終年度を待たずして、成果の国際ジャーナルへの掲載を、単体論文ではなく特集号という形で行えたのは、当初の予想を上回る成果だったと言える。本特集号に対しては、出版元のDuke University Pressも高い関心を示しており、同社の季節カタログへの掲載が決まった。これは、学会誌の特集号としては珍しい扱いであると聞いている。 最終シンポジウムの準備も予想以上に順調に進んでおり、人類学、科学技術論分野において注目を集める若手研究者をイギリス、カナダ、アメリカから招聘することが出来た。 さらに、本プロジェクトでは英文論文の執筆、特集号の編集についてのノウハウを順調に蓄積してきただけでなく、これらを院生、若手研究者に広く還元することにも成功している。 こうした点を考慮すると、研究の進捗速度、インパクト、国際的な発信、プロジェクト外への波及効果という四点において、当初の計画を上回る成果を出したと言える。
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今後の研究の推進方策 |
今年度は、9月に最終シンポジウムを開催し、その成果をオンラインジャーナルNatureCultureに発表するため、草稿の編集作業を行う。オンラインジャーナル誌上での特集号の発表を持って本プロジェクトは終了となる。 まず、7月までにシンポジウムの準備作業を完了させ、8月には最終的なフォローアップ調査をタイと日本で行う予定である。9月のシンポジウム終了後は、その成果のとりまとめ作業に入り、3月末までにオンラインジャーナルにて発表する原稿を準備する。
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次年度の研究費の使用計画 |
該当なし
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