研究概要 |
本年度は、これまでの研究成果のとりまとめを行うと共に、9月21日には、海外からのゲストを招いた国際シンポジウム Acting with Non-human Entities を開催した。海外からのゲストは、Matei Candea (University of Cambridge), Natasha Myers (York University), Mei Zhan (UC Irvine) の三名である。シンポジウムでは、人間と非人間のかかわりを、生物学の研究実践、中国の伝統的医療の場に焦点を当てて論じる発表を三者が行い、人類学の方法/対象としての比較の可能性について活発な討論が行われた。当国際シンポジウムで発表された論文は研究期間終了後の2014年にオンラインジャーナル NatureCultureの特集号として電子出版される予定である。 また、7月にはこれまでの研究成果が、国際ジャーナル East Asian Science, Technology and Society (Duke University Press) の特集号 Traveling Comparisons として出版された。本特集には、本プロジェクトの研究代表者と研究分担者のほか、プロジェクトに関わった日本とデンマークの研究者が執筆しており、本プロジェクトの主要な成果である。 加えて、研究分担者のモハーチの編集は、本プロジェクトにおける比較の検討を踏まえた論文集 "Ecologies of Care"を出版した。また、森田は、科学技術論の分野でもっとも引用されている雑誌であるScience, Technology and Human Values において、科学技術の民族誌における比較とコンテクストについての論考 "the Ethnographic Machine"を出版した。
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